過去2回繰り返された25日移動平均線上での反発
日経平均は8月18日に終値ベースで過去最高値となる43,714円をつけましたが、その後は伸び悩む展開となっています。伸び悩んでいる理由が、5日移動平均線を下回ってしまったことです。
前回のコラムで、「上向きの5日移動平均線上を維持できるかが44,000円に乗せて維持できるかのカギになる」と解説しました。また5日移動平均線を下回ってしまうと、「5日移動平均線が上値の抵抗になって、短期的な下降トレンドが発生すると考えられる」とも解説しましたが、実際その通りの展開になっています。
ただ、6月2日から8月26日までの間に高値をつけた後、5日移動平均線を下回るとともに5日移動平均線が下向きに変化して上値の抵抗になったことが何度かありましたが、その都度反発に向かっており、今回も繰り返されるかが注目されます。
例えば、6月30日に高値をつけ後に5日移動平均線を下回った場面では、下落が続いた後、上向きの25日移動平均線上で下げ止まって反発しています。また、7月24日に高値をつけ後も5日移動平均線を下回りましたが、25日移動平均線上で下げ止まって反発に向かっています。
そして今回は、8月18日に高値をつけた後、上向きの25日移動平均線に接近しており、今後25日移動平均線上で下げ止まって反発に向かうかどうかが、上昇トレンド回復のカギになると思われます。
過去2回繰り返された0ライン上での反発
続いて、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見てみましょう。モメンタムも上下動していますが、7月14日や8月7日に、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインをわずかに割り込んだ後、すぐ上向きに変化して上昇しています。しかし、8月26日現在ではモメンタムが0ラインを下回っており、過去2回と同様に上向きに変化して水準を切り上げるかがカギになると思われます。
そのため、仮に0ライン上で下げ止まって上向きに変化して水準を切り上げるようなら、過去2回と同様、上昇の勢いが回復して5日移動平均線を上回るとともに、再び44,000円台を目指すことが視野に入ると思われます。
一方で、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が0ラインを割り込んだまま戻せなくなるようなら、下落の勢いが強まり、25日移動平均線を下回って戻せなくなることが考えられるため、過去2回と同様に0ライン上での反転が今回も繰り返されるのか、注意して見ておく必要がある1週間と言えそうです。
