「どの色の花火が好き?」

高校生の時だったか、福島の小さな花火大会で一緒に花火を見た先輩にこう聞かれてちょっとドキドキした夏の日。先輩は「紫が好きだ」と言っていたっけ。その頃と比較すると花火も随分進化しました。ドローンやプロジェクションマッピングを取り入れた演出もあるようです。ただ、個人的には音楽による演出はなくてもいい。花火が打ち上がるまでの「間」、また花火の全てが終わってしまった後の静けさ、寂しさに夏の夜を色濃く感じるのは私だけでしょうか。

夏はあちこちから盆踊りや祭りの賑わいが風に乗って聞こえてくるのも楽しく心躍りますが、終演後突如訪れる静寂こそが夏らしいと思うのです。音楽の演出、エンディングミュージックはない方が素敵なんだけどな。

来年2026年に「東京湾大華火祭」が11年ぶりに復活するそうです。上京してから最も親しんできた花火大会でしたが、東京オリンピックの選手村建設が決定したことで2016年から中止されていました。来年度の区制施行80周年の記念事業として実施されるとか。10月の開催となるようで夏の花火ではないのですが、久しぶりに東京湾を彩るイベント、今から楽しみです。