東京市場まとめ
1.概況
日経平均は208円高の39,994円と続伸して寄付きました。前日の米国市場では、米雇用統計が堅調な結果となり、主要3指数が揃って上昇したことを受け、日本市場もその流れを引き継ぎ、買いが優勢でのスタートとなりました。寄付き直後に226円高の40,012円をつけ、本日の高値を更新しましたが、買い一巡後は売りが入り下げに転じるなど荒い値動きとなりました。中ごろには再び強含んだものの伸び悩み、前場は42円高の39,828円で取引を終えました。
後場は前引けから下げて始まり、13時28分には92円安の39,693円をつけて本日の安値を更新しました。その後は持ち直し、後場の後半は小幅高で推移したものの、大引け間際には前日終値である39,785円付近で一進一退の展開となり、最終的には24円高の39,810円で取引を終えました。
新興市場では東証グロース250指数が4日ぶりに反発し、0.1%高となりました。
2.個別銘柄等
SCREENホールディングス(7735)は3.3%高の12,045円をつけて続伸となりました。一部証券会社が同社の目標株価を従来の13,800円から、足元の水準を上回る14,500円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。
キユーピー(2809)は12.1%高の3,912円をつけて大幅反発となりました。3日に発表した2025年11月期第2四半期決算で、海外事業の売上増加や資産売却が寄与し、純利益は前年同期比50.3%増の188億円となったうえ、自社株買いの発表も好感され、買いが優勢となりました。
トヨタ自動車(7203)は1.1%安の2,484.5円をつけ、3日ぶりに反落となりました。ドル円相場が円安・ドル高方向に振れていることを受けた買いが先行したものの、トランプ米政権の関税政策を巡る懸念から次第に売りに押される展開となり、売りが優勢で取引を終えました。
家庭用ジャムのアヲハタ(2830)はストップ高水準となる19.0%高の3,150円をつけ、大幅続伸となりました。4割超の株式を保有(自己株式控除後)する親会社のキユーピー(2809)が、3日にアヲハタを株式交換で11月1日に完全子会社化すると発表し、株式交換比率から算出された価格(前日終値ベース約3,176円)を意識したプレミアム狙いの買いが殺到しました。
アニコム ホールディングス(8715)は一時9.7%高の743円をつけ、年初来高値を更新しました。3日、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが同社株を5.08%取得したことが明らかとなり、アクティビストによる資本効率改善の圧力が強まるとの思惑から、株主還元強化への期待が高まり、買いが集まりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は週間では0.9%安となりました。今晩の米国市場は独立記念日の祝日のため、株式・債券市場ともに休場となります。来週に向けては、本日引け後の安川電機(6506)の決算発表が注目されます。同社の機械受注の動向は、景気の先行きを占う材料として注目されやすい面があります。
また、来週は後半にかけてファーストリテイリング(9983)や、株価が好調な良品計画(7453)の決算発表も予定されており、決算銘柄への物色に移行していく展開が想定されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)