4月2日に米国で発表された「相互関税」の詳細が市場予想を上回る厳しさだったことを受け、S&P500株価指数は4月3日、4日と大幅続落となり、2日間の下げ幅は10.5%に達するなど、相場は全面安となりました。

こうした相場急落局面では、相場格言の「暴落相場の赤札銘柄は買い」が一つの参考になるかもしれません。この格言は、相場全体が大きく下げる局面でも上昇している銘柄には、他とは異なる強さや資金の流れがある場合が多いため、注目に値するという考え方です。

(なお、ここで言う「赤札」とは、「値下げ品」という意味ではなく、「上昇銘柄」のことで、昔から株式市場(兜町)では、株価が上昇した銘柄は赤で表示されていたことから、このような表現が使われています。)

そこで、今回S&P500構成銘柄の動きを調べたところ、4月3日から4日にかけての指数全体の下落にもかかわらず、プラスを維持した銘柄がいくつか見つかりました。リストを見ると、ラム・ウェストン・ホールディングス[LW]などの食品や、モリーナ・ヘルスケア[MOH]などのヘルスケアといったディフェンシブな業種の銘柄が目立ちました。また、期間中の長期金利の低下を受けて住宅ローンの魅力が高まるとの見方から、住宅建設株のエヌブイアール[NVR]も含まれています。

相場が不安定な状況でも相対的に底堅く推移しているこれらの銘柄は、今後の銘柄選びを考える上でのヒントとなるかもしれません。

相互関税詳細公表後の急落局面でプラスを維持したS&P500構成銘柄(4月2日終値~4月4日終値の騰落率)はこちらからチェック