2025年3月31日(月)8:50発表
日本 鉱工業生産指数2025年2月速報値
【1】結果:生産・出荷は大きく上昇も基調判断は「一進一退」で据え置き

2025年2月の鉱工業指数は、生産・出荷ともに前月から反転し上昇となりました。生産・出荷ともに4ヶ月ぶりの上昇となり、下落基調であった経済活動が持ち直す様子がうかがえました。出荷が上昇したことに伴い、2月の在庫・在庫率指数はともに下落となりました。業種間でまばらであるものの、緩やかながら在庫の削減が進められている中で、2月は出荷の拡大から在庫の削減も目立つ結果となりました。

先行き(3月、4月)では、今回と同水準での生産計画が見込まれており、ある程度、全体の生産動向はしっかりしたものと考えられます。業種別には、石油製品や生産用機械が生産増に寄与する一方で、米政権による関税が逆風となる輸送機械工業では生産の低下が見込まれています。生産動向の基調判断は、「一進一退」に据え置かれています。
【2】内容・注目点:生産用機械や電子部品デバイスがけん引

2月の生産動向の内訳を見ると、半導体製造装置が含まれる生産用機械や、電子部品・デバイスが上昇をけん引しました。この2業種は前回1月がマイナスでの推移であったことから、反動増の部分があると言えますが、先行きの生産計画ベースでは3月・4月も生産拡大を見込んでおり、一定の生産拡大が期待できるでしょう。下落業種はまちまちの印象で、自動車を除く輸送機械ではフォークリフトトラックなどが低下の要因とされています。

財別の出荷動向をみると、半導体製造装置や掘削機器の出荷増により資本財が大きく伸びています。こちらも、前月からの反動による出荷増の部分があるものの、2025年1~3月期の設備投資(資本財は工作機械といった設備投資に利用される製品とされており、その出荷動向から設備投資の動向が推測されます。)も底堅く推移していくことが予想され、第4四半期GDPにもプラスでの寄与が期待できるでしょう。
【3】所感:耐久消費財の出荷が継続するかが鍵

耐久消費財の出荷動向は、少しずつ上向いてきている状況です。耐久消費財は、家庭で利用されるテレビなどが含まれ、買い替えといったサイクルを伴う消費財です。足元では、自動車などの出荷が同指数を押し上げており、先行きでは米政権による関税政策から基調が続くかには不確実性が伴います。一方で、賃金から消費への波及といった観点から耐久消費財の中でも、ある程度、値の張る製品が持ち直していくことが継続されれば、消費需要があると考えられます。引き続き、同指数が堅調に推移していくことに期待したいと思います。
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太