【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 43,461.21  △33.19 (2/24)
NASDAQ: 19,286.93  ▼237.08 (2/24)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。主力銘柄に押し目買いが見られる一方で、マイクロソフト[MSFT]がデータセンターの拡大路線を減速させているとアナリストが指摘し、AI投資への懸念が意識されたことでハイテク株は軟調に推移しました。

ダウ平均は、前週後半に大きく下げた反動から自律反発を見込み、主力株への買いが指数を押し上げました。一方でハイテク株安により上値は重く、引けにかけて上げ幅を縮小し、最終的には33ドル高の43,461ドルと3日ぶりに小幅に反発して取引を終えました。

S&P500株価指数は29ポイント安の5,983ポイント、ハイテク株比率の大きいナスダック総合指数は237ポイント安の19,286ポイントで2指数はともに3日続落で取引を終えました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇しました。ヘルスケアや金融、不動産、エネルギー、生活必需品セクターが1%未満の上昇となりました。一方で、6業種が下落となり情報技術が1%以上下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、30銘柄のうち17銘柄上昇しました。特にアナリストが投資判断を引き上げたナイキ[NKE]が4%以上上昇したほか、トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]が3%以上上昇、ウォルト・ディズニー[DIS]、アムジェン[AMGN]が2%以上上昇しました。またメルク[MRK]、ボーイング[BA]、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が1%以上上昇しています。一方で13銘柄が下落となりエヌビディア[NVDA]が3%以上下落し、 アマゾン・ドットコム[AMZN]、ウォルマート[WMT]、シスコシステムズ[CSCO]、マイクロソフト[MSFT]ほか3銘柄が1%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、土曜日に発表されただ第4四半期の決算報告にて、営業利益が前年比27%増となったバークシャー・ハサウェイ[BRK.B]は4%以上上昇し上場来高値を更新しました。スターバックス[SBUX]は事業合理化の一環としてコーポレート部門で1,100人規模のリストラを発表したことが好感され、1%以上上昇しました。また米国の防衛費削減に関する報道を受け下落が続くパランティア・テクノロジーズ[PLTR]は10%以上の大幅下落となり、4日続落で取引を終えました。

5.為替・金利等

米長期金利は前週末から0.03ポイント低い4.40%となりました。25日朝のドル円相場は149円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は、米ハイテク株安を受けて上値の重い展開が予想されます。マイクロソフト[MSFT]のデータセンター投資への減速報道から、日本でも半導体や電線株は軟調なスタートが予想されます。

またドル円相場の円高推移も日本株には重石となる公算が高く、輸出関連株も売りが優勢と考えられる一方で、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が投資拡大に言及した商社セクターに買いが入るか注目です。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)