【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 44,556.34 △10.26 (2/18)
NASDAQ: 20,041.26 △14.49 (2/18)
1.概況
昨日の米国市場は、主要3指数が揃って小幅高となりました。ダウ平均は37ドル高で取引を開始するも、米長期金利の上昇を背景に株式市場の相対的な割高感が意識され軟調な推移となり、下げ幅は一時226ドル安まで広がりました。
一方で、インテル[INTC]が急伸するなど半導体関連銘柄が堅調で投資家心理を支え、取引終盤にかけて下げ幅を縮めていくと、結局10ドル高の44,556ドル高で取引を終え、小幅に反発となりました。
また、S&P500株価指数は14ポイント高の6,129ポイントと小幅に反発し、1月23日に付けた史上最高値を更新しました。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も、14ポイント高の20,041ポイントで取引を終え、小幅に4日続伸しています。
2.経済指標等
2月のニューヨーク連銀製造業景気指数は5.7となり、-1.8とマイナスを見込んだ市場予想に反して前月から改善を示しました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種の8業種が上昇となり、特にエネルギーと素材が1%以上上昇しました。そのほか、公益事業や資本財・サービス、金融などが上昇しています。一方で、コミュニケーション・サービスや一般消費財・サービス、ヘルスケアの3業種が下落となり、特にコミュニケーション・サービスが1%以上下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、30銘柄のうち21銘柄が上昇しました。特に、ナイキ[NKE]が6%以上上昇したほか、ハネウェル・インターナショナル[HON]が2%以上上昇、ゴールドマン・サックス[GS]とプロクター・アンド・ギャンブル[PG]、ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]が1%以上上昇しました。一方で、9銘柄が下落となり、なかでもユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が4%以上の下落となりました。また、ホームデポ[HD]やマクドナルド[MCD]、シャーウィンウィリアムズ[SHW]も1%以上下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、インテル[INTC]が16.1%上昇の大幅高となりました。台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]や米ブロードコム[AVGO]の関与で同社の分割の可能性が報じられたことが材料視されました。その他の半導体関連銘柄も買われており、マイクロン・テクノロジー[MU]は7%以上上昇したほか、ラム・リサーチ[LRCX]は4%以上上昇、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]やアプライド・マテリアルズ[AMAT]、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も1%以上上昇しています。一方で、昨日まで20連騰していたメタ・プラットフォームズ[META]は2.8%下落して、21日ぶりに反落となりました。
5.為替・金利等
米長期金利は前日から0.08%高い4.55%となりました。ドル円は、円安方向に進展して、152円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は、昨日の米国市場で主要3指数が引け間際に戻して小幅高となったほか、外国為替市場での円安基調が支えとなり、小高く取引を開始することが予想されます。米国市場ではインテルの急伸をはじめ半導体関連銘柄が買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.7%上昇しました。これを受け、日本市場でも半導体関連銘柄の盛り上がりが期待されます。こうしたなか、日経平均は3万9000円以上で下値を固め、4万円台回復に向けて上げ幅を広げられるかが注目されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)