【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 44,873.28 △317.24 (2/5)
NASDAQ: 19,692.33 △38.32 (2/5)
1.概況
昨日の米国市場では、主要3指数が揃って続伸となりました。好決算を発表した個別銘柄が指数を押し上げたほか、ISM非製造業景気指数が市場予想を下回る結果となったことで長期金利が低下し、株式相場を支えました。
ダウ平均は7ドル高で取引を開始すると、すぐにマイナスに転じ、一時は203ドル安まで下げ幅を広げました。しかし、そこから反転すると、その後は堅調に推移し、最終的にダウ平均は317ドル高の44,873ドルで取引を終え、続伸となりました。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は38ポイント高の19,692ポイント、S&P500株価指数は23ポイント高の6,061ポイントで取引を終え、続伸しています。
2.経済指標等
1月のISM非製造業景気指数は52.8となり、市場予想(54.2)と前回結果(54.0)を下回りました。また、1月のADP民間雇用者数は、前月比18.3万人増となり、市場予想(15.3万人増)と前回結果(17.6万人増)を上回りました。一方、2024年12月の米貿易収支の赤字額は、前月比24.7%増の984億ドルとなり、市場予想以上に赤字幅が拡大しました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち8業種が上昇となりました。特に、不動産や情報技術、金融、公益事業、ヘルスケアが1%以上上昇しています。一方で、コミュニケーション・サービスや一般消費財・サービス、素材の3業種は下落となり、特にコミュニケーション・サービスは2%以上下落し、一般消費財・サービスも1%以上下落しました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、30銘柄のうち19銘柄が上昇しました。特に、市場予想を上回る決算を公表したアムジェン[AMGN]が6%以上上昇しました。また、エヌビディア[NVDA]が5%以上上昇したほか、ボーイング[BA]は3%以上上昇し、シスコシステムズ[CSCO]も2%以上上昇しました。一方、11銘柄が下落となり、特に、ナイキ[NKE]やアマゾン・ドットコム[AMZN]、ウォルト・ディズニー[DIS]が2%以上下落しました。
ダウ平均構成銘柄以外では、空調システムなどの製造、サービスを手掛けるジョンソン・コントロールズ[JCI]が、第1四半期決算で市場予想を上回る業績を達成したほか、2025年のEPS(1株当たり純利益)見通しを上方修正したことが好感され、11.3%上昇してS&P500株価指数の構成銘柄で値上がり率トップとなりました。一方で、決算発表の内容が嫌気された銘柄の下落が目立ち、アルファベット[GOOGL]とウーバー・テクノロジーズ[UBER]は7%以上下落したほか、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も6%以上下落しました。また、農業用製品のエフエムシー[FMC]は、33.5%下落の大幅安となり、S&P500株価指数の構成銘柄で下落率トップとなりました。
5.為替・金利等
米長期金利は前日から0.10%低い4. 41%となりました。ドル円は、152円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
昨日の米国市場が小幅に続伸となったことから、本日の日本市場は小高くスタートすることが予想されます。こうしたなか、日経平均は3万9000円台を回復して、その水準を維持できるかどうかがポイントとなりそうです。一方、個別銘柄では東京エレクトロン(8035)の決算発表が引け後に控えていることから、半導体関連銘柄を中心に様子見姿勢となりそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)