東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は3日続伸となりました。日経平均は前日の米国市場にて主要3指数が揃って上昇したことから60円高の39,574円で寄り付きました。前場は一進一退に推移し、10時半ごろには一時下げに転じるも26円高の39,540円で前引けとなりました。

後場は好決算銘柄を中心に買いが入り、序盤は上げ幅を拡大しました。13時頃には39,650円を超えるもその後は伸び悩み、上げ幅を縮小しました。14時過ぎから再び持ち直し、引け間際の15時15分には167円高の39,681円をつけ、本日の高値を更新するも最終的には58円高の39,572円をつけ3日続伸で大引けとなりました。

新興市場では東証グロース250指数が続落、0.3%安となりました。

2.個別銘柄等

NEC(6701)は一時20.2%高の15,770円をつけ、昨年来高値を更新しました。30日に第3四半期決算を発表し、一時的な利益・費用を除く通期の調整後純利益は従来から170億円上方修正となる1820億円を見込み、一転して最終増益となるガイダンスが好感されました。

中外製薬(4519)は5.8%高の6,734円をつけ7日ぶりに反発となりました。2025年12月期のガイダンスにおいて、コア営業利益は前期比2.5%増となる5,700億円を見込んでいると発表しました。また、年間配当は前期から152円の増配となる250円とし、大幅増配も買い材料となりました。

商船三井(9104)は2.4%高の5,288円で続伸となりました。通期の当期純利益は従来から500億円上方修正となる前期比52.9%増の4,000億円を見込んでいると発表、また期末配当も従来から40円増額となる160円(年間340円)としたことを好感した買いが入りました。

日野自動車(7205)は12.2%安の510円をつけ、5日ぶりに反落となりました。通期の営業利益は450億円と従来から上方修正される一方で、最終損益は赤字幅が拡大となる2,650億円の赤字と下方修正となったことが嫌気されました。

M&Aキャピタルパートナーズ(6080)はストップ高となる19.4%高の3,085円で反発し取引を終えました。30日の第1四半期決算で、当期純利益は前年同期比5.7倍となる23億円と発表し、大幅な増収増益を好感した買いが集まりました。同業のストライク(6196)、日本M&Aセンターホールディングス(2127)も決算を発表するも2社ともに営業減益となり、14.3%安、15.3%安で大幅下落となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は好決算銘柄を中心に物色が見られ、堅調に推移しました。本日も大引け後に主要銘柄の決算発表が予定されています。日本では、日立製作所(6501)、ソシオネクスト(6526)、富士通(6702)、SCREENホールディングス(7735)、キーエンス(6861)、りそなホールディングス(8308)、レーザーテック(6920)等が決算発表予定です。

米国では、エクソン・モービル[XOM]、シェブロン[CVX]が控えています。また、今晩は米国にてFRB(米連邦準備制度理事会)が注目するPCE価格指数の発表が予定されており、利下げを急がないとする中で、インフレの動向に注目が集まります。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)