政治とは、住みやすい社会を作るために施策を行うことと辞書にありますが、私には中々分からない対象です。多くの人は政治や政治家のことは好きではないけれどとても大きな興味をもって見ています。まるでアンチ巨人が実は巨人の選手のことに詳しいのに似ています(因みに私は年季の入ったアンチ巨人です)。特定の政治家の好き嫌いは、人によって大きく違い、かつ滅多に変わることがありません。例えばアメリカでも、トランプとハリスのどちらが大統領選に勝つかは完全に拮抗していますが、あのテイラー・スウィフトとレディー・ガガとビリー・アイリッシュがトランプを非難しても、選挙戦には影響がほとんど出ていません。少なくとも勝敗の賭けのマーケットで見ると、完全に全く影響がありません。

そう、まるでアンチ巨人は何があってもその主義は変わらないのに似ています。しかし政治は、どのチームのファンか、のような軽いものではなく、自分が住んでいる社会の住みやすさに直接大きな力をもって作用してくるものです。それにも関わらず、まるでファンのようなノリで政治・政治家を見る傾向が強いように思います。いつもは冷静に客観的な意見を聞かせてくれる友人も、ひとたび政治のことになると、バイアスがあります。

そんな時に頼りにしているのが、マーケットです。マーケットの参加者ひとりひとりにはバイアスがあっても、マーケットはそれら全ての集合体ですから、自ずと客観的な意見を聞かせてくれます。マーケットは社会の鏡であると同時に、このようにバイアスを取り除いてくれるので、少なくとも私にとってはこの上ない、信頼出来る、話を聞ける相手です。日本も世界も動きが激しい中、きちんとマーケットに耳を傾けたいと思います。