東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は円安を受けて3日ぶりに反発となりました。342円高の36,546円で寄り付いた日経平均は取引開始から15分で471円高の36,675円まで上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むと258円高の36,461円で前場を終えました。

160円安の36,363円でスタートした後場の日経平均はさらに上げ幅を縮めると13時過ぎにマイナスに転じました。しかし、75円安の36,127円で下げ渋ると持ち直し結局176円高の36,380円で取引を終えています。

こうしたなか新興市場も高く東証グロース市場250指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

一時142円台まで進んだ円安を受けて自動車株が買われました。トヨタ(7203)が3.3%高、日産(7201)が一時2.0%高、ホンダ(7267)が一時2.7%高、マツダ(7261)が一時4.0%高、SUBARU(7270)も一時2.1%高となりました。

カジュアル衣料品店を運営するTOKYO BASE(3415)も一時10.5%高となりました。中国の不採算店舗の閉鎖で販管費が減少したことなどにより上期の営業利益が前年同期比で65.5%増となったことから大幅高となりました。

不動産開発の霞ヶ関キャピタル(3498)も一時8.5%高となりました。冷凍・冷蔵倉庫の需給が逼迫するなか、2027年までに運用する冷凍・冷蔵倉庫を現在の約3倍の18件に増やすと伝わったことを材料視した買いが入りました。

総合物流業のトランコム(9058)も20.5%上昇しストップ高となり年初来高値を更新しました。米投資ファンドのベインキャピタルと組み、MBO(経営陣が参加する買収)を実施すると発表したことから大きく上げ幅を広げました。

また、三井海洋開発(6269)が目標株価の引き上げを受けて一時13.1%高となったほか、T&Dホールディングス(8795)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて一時3.8%高となりました。

一方でパーク24(4666)が一時3.8%安となりました。前年同期に投資有価証券の売却益を計上した反動などが出て第3四半期の純利益が前年同期比で4.2%減となったことから売りが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は176円高となりました。早朝に142円台まで進んでいた円安を受けて買いが優勢となり、一時は470円以上上昇する場面もありました。しかし、円安が一服となったことや、FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を控えていることから朝方の買い一巡後には伸び悩みました。

そのFOMCの結果は日本時間の19日午前3時に発表となります。4年半ぶりの利下げがほぼ確実視されていますが、米利下げ幅の予想が0.25%と0.5%で割れていることもあり結果が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)