【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,175.08  △462.30 (8/23)
NASDAQ: 17,877.79  △258.44 (8/23)

1.概況

先週末の米国市場は経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」での講演でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が9月会合での利下げを示唆したことから大幅反発となりました。166ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に495ドル高の41,207ドルまで上昇し、7月17日に付けた史上最高値(41,198ドル)を一時上回りましたが、その後伸び悩むと昼過ぎには130ドル高まで上げ幅を縮めました。しかし、引けにかけて再び上げ幅を広げると結局462ドル高の41,175ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も258ポイント高の17,877ポイントとなっています。

2.経済指標等

7月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比10.6%増の73万9000戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも不動産が2%高となったほか、一般消費財・サービスと情報技術、エネルギー、素材、資本財・サービスも1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はプロクター・アンド・ギャンブル[PG]とビザ[V]を除く28銘柄が上げました。そのなかでもホーム・デポ[HD]が3%近く上昇したほか、ゴールドマン・サックス[GS]とインテル[INTC]、セールスフォース[CRM]も2%以上上げました。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株の上昇が目立ち、エヌビディア[NVDA]が4%を上回る上昇となり、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も3%近く上げました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とブロードコム[AVGO]、クアルコム[QCOM]も2%以上上昇しています。また、主力ハイテク株ではテスラ[TSLA]が4%以上上げました。さらにクラウド型人事サービスのワークデイ[WDAY]が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことや、最大10億ドルの自社株取得枠を設定したことで12%以上上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利はパウエルFRB議長が9月会合での利下げを示唆したことから0.05%低い3.80%となりました。こうしたなかドル円は円高に振れ144円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場が大幅反発となったものの、ドル円が円高となっていることから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)