【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 40,659.76  △96.70 (8/16)
NASDAQ: 17,631.72  △37.22 (8/16)

1.概況

先週末の米国市場は堅調な経済指標の発表が続くなか、景気減速懸念の後退を好感した買いが続き続伸となりました。34ドル安でスタートしたダウ平均は利益確定の売りが出て朝方に109ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に下げ渋ると持ち直し午後に入って上げ幅を広げると取引終盤には162ドル高まで上昇しました。その後は引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが結局96ドル高の40,659ドルで取引を終え4日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も37ポイント高の17,631ポイントと7日続伸となりました。

2.経済指標等

8月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は67.8と前月から上昇し市場予想も上回りました。一方で7月の米住宅着工件数は年率換算で前月比6.8%減の123万8000戸となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や公益事業、情報技術などの8業種が上げました。一方で資本財・サービスとエネルギー、不動産の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は22銘柄が上げました。そのなかでもボーイング[BA]が2%高となったほか、シスコシステムズ[CSCO]も決算を好感した買いが続き2%近く上昇しました。ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]とマクドナルド[MCD]、JPモルガン・チェース[JPM]、ゴールドマン・サックス[GS]も1%以上上げています。一方でキャタピラー[CAT]やマイクロソフト[MSFT]、アムジェン[AMGN]など8銘柄が小幅に下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算を発表した半導体製造装置のアプライドマテリアルズ[AMAT]が8-10月期の売上高の見通しが市場予想を下回ったことで2%近く下げています。また、他の半導体製造装置株にも売りが波及し、ラム・リサーチ[LRCX]とKLA[KLAC]も2%前後の下落となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.03%低い3.88%となりました。ドル円は円高に振れ147円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円高を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)