【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 40,665.02  ▼533.06 (7/18)
NASDAQ: 17,871.22  ▼125.70 (7/18)

1.概況

米国市場は幅広い銘柄に利益確定の売りが出て下落となりました。41ドル安でスタートしたダウ平均はプラスに転じると朝方に177ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとまもなくしてマイナスとなり下げ幅を広げ昼過ぎには359ドル安まで下落しました。その後は一旦下げ渋りましたが、取引終盤に一段安になると結局533ドル安の40,665ドルで取引を終え7日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も125ポイント安の17,871ポイントとなり続落となりました。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2万件増の24万3000件となり予想以上に悪化しました。一方で7月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数13.9と前月から上昇し市場予想も上回りました。6月の米景気先行指標総合指数も前月比0.2%低下しましたが市場予想を上回っています。また、欧州中央銀行(ECB)は理事会で政策金利の据え置きを決めています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が下げました。そのなかでもヘルスケアが2%を超える下落となったほか、金融と一般消費財・サービス、素材も1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が下げました。そのなかでもゴールドマン・サックス[GS]とJPモルガン・チェース[JPM]が3%を超える下落となったほか、ボーイング[BA]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]、アップル[AAPL]も2%以上下げています。一方でインテル[INTC]とシェブロン[CVX]、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]の3銘柄が上げ、インテルは1%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]が3%余り上げました。仏眼鏡大手のエシロールルックスオティカに出資を検討していると伝わったことで、スマートグラスの開発進展を期待した買いが入りました。また、住宅大手のDRホートン[DHI]が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことや、通期の業績見通しを上方修正したことで10%余り上昇しています。取引終了後に決算を発表したネットフリックス[NFLX]は7-9月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことから時間外取引で下げ幅を広げる場面がありました。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い4.20%となりました。ドル円は円安に振れ157円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が40,000円の大台や25日移動平均線(昨日時点で39,948円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)