【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,134.76  △299.90 (6/20)
NASDAQ: 17,721.59  ▼140.65 (6/20)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は出遅れ銘柄に買いが入り上昇となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株が売られたことで下落となりました。30ドル安でスタートしたダウ平均は直後に56ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると持ち直し午後に入って上げ幅を広げると取引終盤には397ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが結局299ドル高の39,134ドルで取引を終え3日続伸となりました。一方でS&P500株価指数が13ポイント安の5,473ポイントと3日ぶりに反落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も140ポイント安の17,721ポイントと8日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比5000件減の23万8000件となり市場予想以上に改善しました。一方で6月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は1.3と前月から低下し市場予想も下回りました。5月の米住宅着工件数も年率換算で前月比5.5%減の127万7000戸となり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや公益事業、金融、コミュニケーション・サービスなど8業種が上げ、エネルギーは2%近く上昇しました。一方で情報技術と不動産、生活必需品の3業種が下げ、情報技術は1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。そのなかでもセールスフォース[CRM]が4%を超える上昇となったほか、シェブロン[CVX]も2%以上上げました。IBM[IBM]も2%近く上昇しています。一方で7銘柄が下げ、ダウ[DOW]とアップル[AAPL]が2%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株が安く、半導体株ではマイクロン・テクノロジー[MU]が6%安となり、クアルコム[QCOM]も5%余り下落しました。ウエスタン・デジタル[WDC]も5%近く下げ、エヌビディア[NVDA]とブロードコム[AVGO]も3%以上下落しています。半導体製造装置株ではKLA[KLAC]が4%近く下げ、アプライド・マテリアルズ[AMAT]も3%余り下落しました。ラム・リサーチ[LRCX]も2%以上下げています。また、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も7%を上回る下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い4.26%となりました。ドル円は158円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は方向感に乏しい展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)