BTCの調整相場が続いています。先週は一時、1020万円台となりました。株式市場は好調で推移していたものの、暗号資産市場は軒並み下落となり、株式市場パフォーマンスを下回る状況が続いています。特に大きな原因やネガティブな材料は見当たりません。一種のポジション調整期間が長引いている状況でしょうか?こういった場合、ネガティブな材料が近々出てくる可能性もあると見て、慎重姿勢に切り替えつつあります。
BTC(ビットコイン)は再上昇局面ではない可能性
BTC/JPY日足チャート分析から始めます。サポートラインが引けた1040万円台は幾度かサポートされたのち、反落。SMA90が機能し、現在は反発局面といったところでしょうか。直近安値を割り込んでしまったため、再びSMA30(黄色)とSMA90(水色)の間で推移する時間帯に移行したのかもしれません。MACDも再び0.00ラインに向けて降下中の合図となっており、テクニカル的にはまだ再上昇局面ではないことを示唆しています。
米国のETF資金流入は変わらず好調を維持していますが、それでも価格を下げたことに違和感を覚えるため、しばらく積極的な買いトレードは控えたいと考えています。
4時間足に時間軸を落とします。日足がネガティブな形状になってきたので、4時間足では逃げ場の水準を確かめたいと思います。下降トレンドラインとは距離があるので、今週上昇した場合でもタッチして反落かもしれません。
現在はSMA30に上値を抑えられており、現在価格から1075万円まではテクニカル的なレジスタンス材料が多い状況です。1050万円に回復できた場合でも、1075万円まではいくつも抵抗帯となるポイントが存在するため、上値の目処は1070万円程度と予想します。戻ったところは損切りや利食いを入れて、様子見姿勢に切り替えていこうと思います。
逃げ場の目安は下降トレンドライン、およびSMA90とSMA200(橙)に到達したあたりと考えます。
ETH(イーサリアム)は現物ETFの話題で反転上昇か
ETH/JPY日足分析に移ります。重要サポートラインであった53万5000円付近をタッチして反発となりました。ドル建てでもこの付近にサポートラインが存在しているため、日米で重要サポートラインが重なっていた状態です。
6月14日から底が入ったような形状となっており、本日6月17日も陽線で終了した場合、4日連続陽線となります。急に反発力が出来た理由としては、Bloombergアナリストがイーサリアム現物ETFの取引開始について、早ければ7月2日と発言したことが考えられます。これを受けてETHは反転上昇し、週末はビットコインが下落する局面でも上昇する値動きが見られました。BTCから資本が移っている可能性もあります。
4時間足で押し目買いの目安を見ていきましょう。
4時間足に時間軸を落とします。すでに下降トレンドラインを上抜けており、SMA90をタッチするまで回復傾向にあります。BTCと比較すると早々と回復傾向です。
今後の値動き予想ですが、SMA30 または SMA200が押し目買いを意識する価格帯だと考え、57万円からの反落は買い場となりやすいのではないでしょうか。
イーサリアム現物ETFの取引開始は最短で7月2日との予想もあり、もしそうなれば、あと2週間程度です。報道が重なって上昇する可能性もありますが、その後いつも通りセル・ザ・ファクトとなることも考えられるので、月末までが勝負でしょうか。
上値追いは禁物であるものの、下がったら押し目買いを繰り返す戦略で良さそうです。今週はBTCよりもETH中心の買いトレード戦略で予想をまとめたいと思います。