日経平均、TOPIXともに高値引け

週明けの東京株式市場は力強さに欠けたものの、日経平均、TOPIXともに高値引けとなりました。2024年は月曜と金曜は他の曜日に比べ相対的に上昇する傾向が強いようです。

5月24日までの曜日ごとの勝率(上昇した日の比率)を振り返ると、月曜62.5%、火曜55.0%、水曜26.3%、木曜52.4%、金曜68.4%となります。「安い」水曜というイメージは持っていましたが、ここまで極端に低いのも珍しいのではないでしょうか。

大手電機株は堅調な推移

さて、日立製作所(6501)や日本電気(NEC)(6701)など大手電機株の一角が堅調です。半導体関連一辺倒から資金シフトが生じていると推測しますが、TDK(6762)や村田製作所(6981)など電子部品株の一角にも出直り基調を強めるものが出てきました。大口による銘柄入れ替え(リバランス)の可能性が高いとみられます。低迷から出直り基調を強めるようになってきたニデック(6594)への見直し買いも、時間の経過が物色に変化を及ぼす典型的な現象です。

ハイテク株は、今後アドバンテストに優位性が生じるか?

ハイテク株といえば、半導体株が主役との見方はしばらく続くと思われますが、国内の半導体関連(主に製造装置)は値動きが連動しておらず、3月以降はまちまち。半導体関連が総上げする局面ではなくなっています。米半導体大手エヌビディア[NVDA]を中心に米半導体株の動向に左右される局面は続くとは思いますが、半導体関連の中でも選別が必要になります。

例えば、図表で示した主な半導体製造装置関連の株価推移をみると、2月や3月に年初来高値をつけて調整が続く、アドバンテスト(6857)やSCREENホールディングス(7735)、東京エレクトロン(8035)は3月と4月に同じ水準の高値を何度もつけて急落後に調整が続いています。

【図表】主な半導体製造装置関連(日次)
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

一方で、ディスコ(6146)やレーザーテック(6920)は、直近では年初来高値を更新する強さをみせています。当面の需給の優位性はこの後者の2銘柄となりますが、ディスコは2023年以降で約5倍近くに上昇した一方で、レーザーテックは約2倍と相対比較ではまだ買える水準感です。

前者の3銘柄の中でも、年初来高値からほぼ1本調子で下げ、足元まで4月安値を切り上げているアドバンテストに今後の優位性が生じる可能性が高いでしょう。