4月14日、イランがイスラエル本土を攻撃しました。現在(4月15日午前)までの報道によると大事には至らず、今後は米国側がどれだけイスラエルを抑止できるかが焦点になってくるでしょう。

金融市場への影響については、今朝の東京時間では、米ドル円もクロス円もしっかりと上昇を開始しており、米ドル円に関してはすでに154円に迫る勢いです。この1~2年、為替の値動きパターンとして、初動のみリスクオフの円買いしか起こらず、その後リスクオンで上昇していく傾向がありますが、今回もそのパターンかもしれません。

このリスクオン相場の流れに沿うならば、再びBTC/JPYも上昇を強めて新高値を取りに行くと予想しており、米ドル円レートが上昇すれば、さらにその可能性が高くなるでしょう。

BTC(ビットコイン)は1000万円前後で推移し最終的に上昇か?

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から入ります。大幅下落があったと言っても、まだしっかりと天井圏で推移しています。下値は925万円前後だったので、3月の安値でサポートされた格好です。金融市場は朝からリスクオンで動き始めているので、おそらく暗号資産市場も時差で上昇するのではないでしょうか。

現状BTC/JPYは、1000万円前後で推移していますが、まもなく半減期です。半減期のセル・ザ・ファクトがあると考えていましたが、事実上買いポジションは上述したイランの報復攻撃で消化されてしまったと思われるため、おそらくこのまま上昇する可能性もあります。

前回の半減期があった2020年5月には、その直前の3月にコロナショックがあり、大幅下落したものの、その後押し目を作ることなく断続的に上昇していきました。個人的には今回もその値動きに近いイメージになるのではないかと予想しています。

目先SMA30(黄色)に阻まれる展開は今週予想できますが、いずれ超えていくでしょう。レジスタンスの目安は1030-1050万円ですが、今週はここを上値で止まり、レンジ相場を形成して最終的に上昇していくイメージを持っています。またMACDも0.00に到達しました。調整完了を示唆しているので、その可能性が高いと考えています。

アルトコインは大幅に下落したため、しばらくは傷んだ状況が続きそうです。とはいえ、暗号資産市場では通例のBTCから回復していくのではないでしょうか。

ETH(イーサリアム)は買いトレード開始の局面か

【図表2】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY日足チャート分析に移ります。並行チャネルレンジ下限ラインで止められました。SMA90(水色)を予想していたのですが、オーバーシュートしてしまった格好です。ただし、この下落は調整が入り切ったと見ています。海外のレバレッジ市場もしっかりとロスカットされており、資金調達率も久しぶりの低迷水準です。つまり、レバレッジでポジションを保有しているプレイヤーが激減したことを示唆しています。

よって、市場の買いポジションは十分に清算されたと考えられ、筆者自身はロングトレードを再開する予定です。

アルトコイン市場はETHから回復する傾向が見られがちです。よって、先週4月8日のコラムでお伝えしたように、ETHをゆっくり買い下がりたい戦略から切り替えて、現状レベルから買いトレードを開始したいと思います。

暗号資産市場は金融市場から1~2日程度出遅れることが多いため、リスクオンは少し遅れてやってくるでしょう。

筆者は、今週からBTCとETHの比率を5:5程度にして、ポジションは全て買い戻してロングトレードを100%再開したいと思います。ただし、今週末にBTCとETHがそれぞれ直近安値を割り込むようなら素直に負けを認めようと思います。