4月2日、米国政府がシルクロード(違法サイト)から押収していたBTCを取引所コインベースに送金したとして話題を呼びました。約3万BTC、およそ3,000億円と報道されています。これを受けてBTCは1060万円付近から急落し、先週は一時1000万円前後まで値を下げました。
米ビットコイン現物ETFの買いも陰りを見せており、3月の資金流入はネットベースで+11.35Bドル(※)でした。この流入だと、今回のシルクロードの売りに対して55%の補填となり、シルクロード売却分の方が大きくなります。つまり、これを相殺するには、ETFの買いでは7−8週間を要す計算になるため、市場が少々動揺したのかもしれません。
※Total Bitcoin Spot ETF History Date2月末と3月末の残高比較より算出。
(59.12B-47.77B=11.35B)
BTC(ビットコイン)は1ヶ月程度の足踏み予想でも買いトレード継続
BTC/JPY日足チャート分析です。急落があったのは6日前の大陰線です。しかし、そこからしっかり価格は回復し、7日の深夜には一時1060万円台まで上値を伸ばして下落分を帳消しにした格好です。半減期期待もあり、まだ買い意欲も強いのではないかと考えます。
それでも、トレンドラインを下抜けてきており、上値を抑えられている格好です。1090万円付近にレジスタンスラインも控え、もう少し上値を抑えられながら、数週間ほどはこの値動きが続くかもしれません。
下値は切り上げていると考えます。アセンディングトライアングル継続も、より先端が長い三角形になると予想し、今週は1025-1090万円レンジで予想を出しておきます。MACDは徐々に0.00に向かって下落しており、あと1-2週間もすれば到達できるでしょう。
SMA90(水色)も徐々に上昇をしてきています。このペースだと、同じく1-2週間後には900万円台で推移を開始していると考えられ、大きな下落もテクニカル的にはこの900万円台で止まりやすくなるのではないでしょうか。半減期にも入れば、事実上、マイニング報酬が半分に減額されるため、これも事実上シルクロード売り分をなかったことにしてくれるでしょう。
よって、1ヶ月程度の足踏みになりますが、その程度のインパクトだと考えてよいのではないでしょうか。方針に変わりはなく、買いトレードを継続したいと思います。
ETH(イーサリアム)はそろそろ上昇再開か? MACDは調整完了を示唆
続いて、ETH/JPY日足チャート分析です。BTCとは対象的にディセンディングトライアングルを形成中で、下降トレンドラインとSMA30(黄色)が重なり、抵抗線となりそうです。
今週のETHの上値の目処は、ずばりこの水準ではないかと考えます。BTCが揉み合いであれば、ETHが上昇方向に抜けてくるとは考えにくいでしょう。SMA90(水色)は徐々に値を上げてきているので、目先、水平サポートラインが引ける47万円台を最大で許容し、買いトレード継続で問題ないかと考えます。
ただし、MACDはすでに0.00付近まで下落し、調整も完了示唆しています。ETHのデンクンアップデートから間もなく1ヶ月が経過しようというタイミングですが、そろそろセル・ザ・ファクト的な売りは抜け切ったと考え、上昇再開となるかもしれません。
BTCよりも強気目線ではないものの、次の50万円程度の浅い押し目からゆっくり買い下がっていく方針もありではないでしょうか。
20日前後にはBTCの半減期が到来しますが、1月のビットコインETF承認時には、実はETHのほうが値上がり率は高い状況でした。当時もセル・ザ・ファクト的な値動きだったと思われますが、今回のBTC半減期を迎えた際にご祝儀買いが出ると見ています。場合によってはETHのほうが大きく値を上げるかもしれません。
シルクロードの売り警戒感はあるものの、今週も変わらず、BTC、ETHどちらも買いトレードを継続していきたいと思います。