【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,282.33 ▼31.31 (3/26)
NASDAQ: 16,315.70 ▼68.77 (3/26)
1.概況
米国市場は四半期末を控えた持ち高調整の売りが出て続落となりました。24ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに125ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩み引けにかけて急速に上げ幅を縮めるとマイナスに転じ結局31ドル安の39,282ドルで取引を終え3日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も68ポイント安の16,315ポイントと続落となりました。
2.経済指標等
2月の米耐久財受注額は前月比1.4%増となり市場予想を上回りました。1月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数も前年同月比6.6%上昇し市場予想を上回りました。一方で3月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は104.7と前月からわずかに低下し市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や情報技術、エネルギー、不動産などの8業種が下げ、公益事業は1%余り下落しました。一方でヘルスケアと金融、生活必需品の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではスリーエム[MMM]とボーイング[BA]が2%以上下げたほか、ナイキ[NKE]も1%を超える下落となりました。ホーム・デポ[HD]も1%近く下げています。一方でユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とハネウェル・インターナショナル[HON]が1%以上上げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、テスラ[TSLA]が米国で運転支援機能を1ヶ月無料で提供するとの方針を明らかにしたことで利用者が増加するとの期待から3%近く上昇しています。ドーナツチェーンのクリスピー・クリーム[DNUT]も2026年までに全米のマクドナルドの店でドーナツを販売すると発表したことで急伸し39%以上上げています。半導体関連株は軟調なものが目立ち画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]が2%を超える下落となり、英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も7%以上下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い4.23%となりました。ドル円は151円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅な下落に止まり新たな売り材料に乏しいことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は3月末決算銘柄の権利付き最終売買日です。配当取りの買いに加え、引けにかけてパッシブファンドによる配当の再投資に絡む先物買いがみられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)