【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,087.38  △90.99 (3/1)
NASDAQ: 16,274.94  △183.02 (3/1)

1.概況

米国市場は長期金利の低下を受けて続伸となり、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が連日で史上最高値を更新しました。6ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に145ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に持ち直すとプラスに転じ取引終盤には123ドル高まで上昇しました。その後は伸び悩みましたが、引き続き堅調に推移すると結局90ドル高の39,087ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数が40ポイント高の5,137ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も183ポイント高の16,274ポイントとなり、こちらも前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

2月の米ISM製造業景況感指数は47.8と前月から低下し市場予想も下回りました。2月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も76.9と速報値から下方修正され市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、情報技術とエネルギー、不動産が1%以上上昇しました。また、ヘルスケアも1%近く上げています。一方で公益事業と金融、生活必需品の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では16銘柄が上げ、セールスフォース[CRM]とアムジェン[AMGN]が2%を超える上昇となったほか、インテル[INTC]とIBM[IBM]、ホーム・デポ[HD]も1%以上上げました。一方で14銘柄が下げ、ナイキ[NKE]が2%近く下落し、ボーイング[BA]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株が高く、半導体株ではウエスタン・デジタル[WDC]が8%余り上げ、ブロードコム[AVGO]も7%を超える上昇となりました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とマイクロン・テクノロジー[MU]が5%を超える上昇となり、エヌビディア[NVDA]も4%高となりました。エヌビディアは終値ベースで初めて時価総額が2兆ドルを超えています。また、半導体製造装置株ではKLA[KLAC]が5%を上回る上昇となり、アプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]も4%以上上げています。さらにデル・テクノロジーズ[DELL]が決算で売上高が市場予想を上回ったことで急伸し31%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は2月の米ISM製造業景況感指数が市場予想を下回ったことなどから米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを先送りするとの見方が後退し0.07%低い4.18%となりました。ドル円は150円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は40,000円の大台を初めて付けそうで、40,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)