米国株の長期リターンに関する見通し

・1年数ヶ月前にゴールドマン・サックスが長期リターンに関するレポートを発表しており、これまでの米国株の長期リターンは非常に良好に推移してきたと述べていた。しかし、今後10年間の米国株リターンは過去のパフォーマンスを下回ると予測されている。

・このレポートの内容を受けて長期的な視点を持つ投資家にとって、こうした悲観的な予測をどう受け止めるかという質問が個人投資家の方からあった。岡元は、「過去の成功がそのまま未来に続くわけではないという前提で相場をみる必要がある」と述べた。

動画配信サービスの広告戦略と会員獲得

・日本国内に留まらず、世界中の様々な国でネットフリックス[NFLX]だけでなく、アマゾン・ドットコム[AMZN]もAmazon Prime Videoの大規模な広告宣伝活動を行っており、積極的なコマーシャル展開により、一定数の新規会員獲得が見込まれている。これまでメンバーでなかった層が、広告をきっかけに加入する可能性が高いと考えられる。グローバルな規模での広告戦略が、動画配信サービスの基盤をさらに押し上げていると考えられる。

・ストリーミング業界全体で、新規ユーザーの獲得競争が激化している様子がうかがえ、こうしたマーケティング投資が企業の長期的な収益力強化に繋がるだろう。

米国市場のセクター変化とマクロ経済の動向

・従来の巨大な成長環境から状況が変化し、エネルギーや素材などのセクターが市場を牽引している。

・インフラストラクチャーへの継続的な投資が、産業系株式の業績に大きな影響を与えている。

・2026年の年内に複数回の利下げが見込まれる一方で、企業の利益成長は2桁台を維持する見通しである。

エヌビディア[NVDA]の決算とAI技術の影響

・エヌビディア[NVDA]が、2月25日に第4四半期の決算を発表し、売上高を含めて良い結果であった。

・AI技術の急速な普及が、知識集約型のサービス企業に大きな変革をもたらしている。

・知識産業の変革に伴い、実際に物理的なモノを生産する企業の価値が相対的に高まっている。

AIの台頭によるIT銘柄の明暗

・AIがクラウドソフトウェアなどの知識ベースのサービス企業に破壊的影響(ディスラプション)を与えている。

・年初から一部のIT企業は歴史的に悪いスタートを切り、売りが広がっている。

・ソフトウェア企業が苦戦する一方で、半導体や光ファイバーなどのハードウェア銘柄が市場を牽引している。

・AIの発展が、結果として「物理的な製品(リアルなもの)」を生産する企業の価値を高めている。

・マイクロン・テクノロジー[MU]のようなメモリチップメーカーにも引き続き注目が集まっている。

・AIの登場により、これまで勝者だった銘柄と新たな勝者となる銘柄の勝ち負けが明確に分かれている。

企業業績の成長が、市場にとって静かな追い風に

・トランプ米大統領がFRBの理事にケビン・ウォーシュ氏を指名した。

・企業業績の着実な成長が、米国の株式市場全体にとって静かな追い風となっている。AIが既存ビジネスに悪影響を及ぼすのではないかという市場の懸念も存在していたが、その中で、ウォルマート[WMT]が新たに時価総額1兆ドルクラブの仲間入りを果たした。一方で、一部の大型金融企業にまで売りが波及する場面も見受けられた。

・AIトレンドの恩恵を直接受けない企業でも、業績次第で新たな市場のリーダーになり得るだろう。変化の激しい市場環境において、セクターごとのローテーションが起きている

新興国市場への投資の有効性

・足元において新興国市場の株式は好調に推移しており、日本市場と同水準のリターンを出している。

・過去の傾向において、米国の金利が低下し米ドル安が進む局面では、新興国市場が最も高いパフォーマンスを示している。

・保有資産の分散化を図る目的で、ポートフォリオの一部に新興国株式を組み入れることが有効な選択肢となるだろう。