公園の白梅は微かに散り始め、一方紅梅が咲き始めました。朝の冷え込みは日によって随分違い、大体三度を境に、下回ると霜が降り、上回ると霜が降りないようですが、最近は霜のない朝が増えてきた気がします。まさに三寒四温の天候です。私は毎朝ジョギングしながらワシントンD.C.近くの人と電話会議をするのですが、彼の地においてもほぼ同様の三寒四温の状態のようです。

山重水複疑無路(さんちょうすいふくみちなきをうたがい)
柳暗花明又一村(りゅうあんかめいまたいっそん)

南宋の詩人陸游の遊山西村(山西の村に遊ぶ)という七言律詩の一部です。ー 山が重なり合い、川が複雑に流れるところで、もう道がないかと疑っていると、暗く生い茂る柳の中に明るい(桃の)花がぱっと咲いていて、またひとつ村があった。ー つらい時期を迎えている人たちのことを思う時、或いは努力が中々報われない時や、ようやく結果が出そうな時に、私はこの詩を思い出します。

日本語では、「冬来たりなば春遠からじ」などと云いますが、これは江戸後期に当たる時代のイギリスの叙情詩人、パーシー・シェリーの最後の一句であると知りました(If Winter comes, can Spring be far behind ?)。人間の思いとは、地球上どこでも一緒ですね。