3連休明けの日経平均は約2,200円上昇

先週の日経平均は3連休明けの4営業日で約2,200円上げた。金曜日には三つ目の窓を空けて上放れた後、結局大引けは寄り引け同値の十字足となった。下方転換の典型的なシグナルである。日経平均こそ十字足だが、東京エレクはじめ直近の相場のけん引役だった大型株には長い陰線を引いて終わったものが目立つ。先週末の引け味は芳しくなかった。さすがに今週は調整色が色濃くなりそうだ。

ただ、上昇一服となるだけで、それほど深い押しは入れないだろう。仮に大きく下げる場面があれば買いそびれた向きの押し目が入ると思われ、波乱はあっても一時的にとどまり、基本は底堅い展開と予想する。

先週の当欄で述べた通り、週明け15日に東証が「資本コストや株価を意識した経営」の要請に取り組んでいる企業の名前を公表する。それに対する市場の反応が興味深い。

今週は国内・海外の経済指標が集中

今週の経済指標は日本国内では、16日に企業物価指数、18日に機械受注、鉱工業生産(確報値)、19日に消費者物価指数が発表される。海外では、17日が中国の重要指標発表の集中日だ。10-12月期GDPをはじめ小売売上高や鉱工業生産などが発表される。

米国の経済指標は16日にニューヨーク連銀製造業景気指数、17日に小売売上高、地区連銀経済報告(ベージュブック)、18日にフィラデルフィア連銀製造業景況観指数、などのほか20日にはミシガン大学消費者信頼感指数、中古住宅販売件数が公表される。

今週は主だった決算発表は少ないが、18日のTSMC[TSM]の決算発表が注目される。言うまでもなく、その内容次第で半導体関連株の動向が左右されるからだ。

先週末の決算発表による株価反応にも注目

先週末12日に決算を発表した安川電機(6506)の株価反応にも注目したい。2023年3~11月期の純利益は前年同期比6%減だったが、それは不動産売却益などが無くなった特殊要因によるもの。ロボットなど主力事業は増益だった。日経新聞は「収益の先行指標となる受注には底入れ感も出ている」と報じているが、中国事業の不振との綱引きで株価がどう動くか見極めたい。市場全体のセンチメントを測るバロメーターにもなるだろう。

予想レンジは3万4700円~3万6400円とする。