毎年恒例、清水寺の「今年の漢字」が昨日発表されましたね。今年は消費増税があった2014年以来の「税」とのこと。下馬評では、野球関係が予想されていたので、少々意外感はありましたが、現在の増税・減税議論が人々にいかに大きく響いているかの表れなのでしょう。
では、投資の世界ではどうでしょうか。個人的には「金」を挙げたいです。日本の長期金利が久々に大きく動いた年です。円建ての金価格は2023年8月に過去最高値を付けました。デジタル・ゴールドなるビットコインも、2年ぶりの高値で盛り上がりました。
一方で、今月に入り、「政治と金(かね)」の問題が国全体を揺るがしています。今のところ市場には大きな影響はみられませんが、問題がどこまで広がりを見せるのかは不透明です。
では、来年の漢字を今予想するとしたら何でしょうか?「金」の次、ということで「銀」を挙げたいと思います。日銀はいよいよマイナス金利の解除、そして場合によっては更なる利上げに動く可能性もあるでしょう。米国の利下げと並ぶ注目点です。また、ピクテでは、来年有望な貴金属は銀である、と先日のレポートで述べています。そして、社会的には、団塊の世代と呼ばれる人口密集年齢層が、全員後期高齢者(高齢者=シルバー世代)になるという節目の年で、高齢化への対応が一層注目を浴びそうです。
とはいえ、この時点の来年予想は、殆ど当たらないのが世の常です。様々な不確実性に対し前広に備えておきたいものです。