米国株式市場は、主要3指数で年初来高値を更新

週明け12月11日の米国株式市場で、主要3指数は年初来高値を更新しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表や、11月消費者物価指数(CPI)の発表を控える中、買収提案を受けた百貨店のメーシーズ[M]が20%近く急伸した他、半導体のインテル[INTC]やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が大幅に上昇し、相場を牽引しました。

一方で、マグニフィセント・セブンは総じて軟調。メタ・プラットフォームズ[META]の2.24%安を中心に、エヌビディア[NVDA]、アップル[AAPL]、アルファベット[GOOGL]、アマゾン[AMZN]、テスラ[TSLA]、マイクロソフト[MSFT]が軒並み下落しました。

この「マグニフィセント・セブン」とは、GAFAM(アップル、マイクロソフト、アルファベット、メタ、アマゾン)に、テスラとエヌビディアを加えた7銘柄のことで、2023年に米国株が復調する牽引役となりました。

マグニフィセント・セブンの中でも強気はエヌビディア。その他モメンタム銘柄の動きにも注目

株価の動きには各々特徴がありますが、2023年最も上昇しているのは、言うまでもなく半導体メーカーのエヌビディアです。

12月11日現在、エヌビディアは年初来219%の上昇率で群を抜いています。以下、順にメタは170%、テスラは94%、アマゾンは73%、マイクロソフトは54%、アルファベットは51%と続きます。

そして、7銘柄のうち最もパフォーマンスが低いのがアップルの48%。ただ、あくまでも12月11日現在のパフォーマンスであり、アップルでも7月の年初来高値から10月まで下落したことを踏まえると極端に見劣りするとは言えないでしょう。

マグニフィセント・セブンの株価が上昇すれば、世界の投資家心理を強気にさせる、という意味では、2024年も重要な役割になることはほぼ間違いないでしょう。

12月11日に、マグニフィセント・セブン全てが下落しました。指数の上昇にはそれ以外の銘柄群の上昇が寄与したことになります。

例えば、上述した半導体のインテルの年初来上昇率は68%、アドバンスト・マイクロ・デバイシズは107%です。マグニフィセント・セブンと同等レベルに上昇しているわけで、出遅れ銘柄探しというよりも、年末ラリーに向けて、まだ買える強いモメンタム銘柄を探す動きが出てきたのかもしれません。2024年は「マグニフィセント・セブン」に続いて、どのような別の造語が出てくるか楽しみです。