7月の日経平均、もみ合い相場入りが予想される

日経平均は6月で上昇の勢いが一服し、7月はもみ合い相場入りが予想されます。トレンドレスなだけに、AI半導体株などモメンタム株への順張り志向では物足りなさを感じやすく、じっくりと次の局面を見据えて物色を考える局面とみられます。

過去を振り返っても、7月相場は直感的に方向感が出にくい。例えば、TOPIXの2025年までの月次別の騰落率を20年平均と30年平均で見ると、図表1の通りです。通年では両平均ともに4月と11月は上昇する傾向が強く、8月は下落する傾向が強いことがわかります。7月は騰落率が相対的に小さく、騰落の方向もわかりにくい。

【図表1】TOPIXの月次騰落率
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成

S&P500は直近20年間では7月の強さが際立つ

一方、米国市場のS&P500を同じ期間でみると図表2のようになります。通年では両指数ともに3月、4月、7月、10月、11月は上昇する傾向が強く、9月は下落する傾向が強いことがわかります。直近20年間では7月の強さが際立っており、日本とは対照的です。

米国市場の7月は下半期の始まりです。機関投資家や個人は新規資金を市場に投入するほか、ポートフォリオのリバランス(資産の再配分)を行います。また、米国企業の第2四半期(4-6月期)の決算発表が本格化します。米国企業は業績見通しを保守的に出す傾向があるため、事前予想を上回る好決算を出すことを期待した買いなども入りやすいのが特徴です。歴史的アノマリーとして独立記念日前後から意識され始める、「サマーラリー」に向けて新規資金を振り向けることもあるでしょう。

【図表2】S&P500の月次別騰落率
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成

日米のパフォーマンス格差から考える投資戦略

日米のローカル・アノマリーの違いを踏まえると、7月は日米のパフォーマンスの格差が年間でも最も大きく出る時期だといえます(図表3)。これは、両市場の連動性が薄れる時期に入ってきたことを意味し、米国株が上昇しても日本株には同じような反応は期待できません。

一方、最近の良い兆候として、自動車株のような出遅れ株や非AI半導体株の上昇が、個人投資家の心理を改善させています。今後は、プライム市場の小売企業の決算や、スタンダード市場、グロース市場に上場する企業の決算が増え、米国株との連動性が低い内需株に資金を振り向ける根拠を示しやすいタイミングであるといえそうです。

【図表3】日米パフォーマンス格差(TOPIX-S&P500)
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成