富士通や小松製作所など、流動性高まる国内企業の決算発表
国内企業の決算発表が本格化しています。決算銘柄の反応が極端に強く、投資家心理を揺さぶっています。先週、富士通(6702)は下方修正がネガティブ視されず12%高と急騰した一方で、10月30日は小松製作所(6301)が上方修正や増配を発表したにも関わらず7%を超える下落。また、下方修正を発表したオムロン(6645)がストップ安となりました。
先週、決算発表後に売られたニデック(6594)は10月30日まで5日続落となり、売りが止まりません。10月30日に好決算を発表したオリエンタルランド(4661)は翌日、買い優勢スタートから急落したものの、急速に戻りを試し、11時手前には寄り付き直後につけた高値を更新。前場はほぼ高値引けとなりました。
これだけ頭をかしげるような値動きとなると、決算発表銘柄には怖くて手出しができません。決算プレーというイベントの中で、プログラム売買の関与がかなり大きくなっていて、さらに高度化しているようです。流動性が高まるのは結構なことですが、一般の個人投資家の離散に繋がらないか心配です。
11月は、金利上昇の大きな流れが止まる重要な「変化月」となるか
さて、日銀金融政策決定会合を通過しましたが、次は米連邦公開市場委員会(FOMC)が10月31日~11月1日に開催され、気の抜けない1週間です。
FOMCを消化しても、週末には米10月雇用統計の発表が控えています。今回のFOMCでは利上げは見送られるとみられており、米長期金利が低下してくれば、日経平均の反転上昇、リスクオンに傾く公算が大きくなるでしょう。一方で、米長期金利が一段と上昇するようですと、3連休を前にリスク回避ムードが強まりやすくなります。
基本的に、米長期金利は依然として右肩上がりが続いています。2006年や2007年の水準を考えると5%台前半は考えられるところです。日柄面では4月以降、概ね「30日」前後の高値の周期が確認できます。最近では、10月6日の4.8%の高値は前回8月21日につけた高値から「34日」目のことでした。
次は今の調整を経て、11月中旬にはさらに水準を切り上げていると考えることもできます。月足ベースでも、2016年7月安値~2020年3月安値までの「45ヶ月」の対等日柄が次に到来する11月が、金利上昇の大きな流れが止まる重要な「変化月」になるかもしれません。