【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 32,928.96 △511.37 (10/30)
NASDAQ: 12,789.48 △146.47 (10/30)
1.概況
米国市場は自律反発狙いの買いが入り上昇しました。119ドル高でスタートしたダウ平均は寄り付きを安値に一日を通して上げ幅を大きく広げると取引終盤に585ドル高まで上昇しました。その後は引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが結局511ドル高の32,928ドルで取引を終え4日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も146ポイント高の12,789ポイントと続伸となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが2%余り上昇したほか、金融と生活必需品、一般消費財・サービス、資本財・サービス、情報技術も1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]とメルク[MRK]を除く28銘柄が上げました。そのなかでもナイキ[NKE]とゴールドマン・サックス[GS]が4%近く上昇したほか、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]とトラベラーズ[TRV]も3%以上上げました。スリーエム[MMM]とマイクロソフト[MSFT]も2%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が高くアマゾン・ドット・コム[AMZN]が4%近く上げ、ネットフリックス[NFLX]も3%以上上昇しました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も2%近く上げています。また、半導体メモリーのウエスタンデジタル[WDC]が7%を上回る上昇となりました。データ記憶に使うNAND型フラッシュメモリー事業を分離すると発表したことで経営の効率化を好感した買いが入りました。一方で車載半導体のオン・セミコンダクター[ON]が決算に併せて発表した10-12月期の業績見通しが市場予想に届かなかったことで急落し22%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い4.89%となりました。ドル円は日銀が金融政策決定会合で長短金利操作イールドカーブ・コントロール(YCC)の再修正を議論すると伝わったことから円高に振れ149円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は日銀が金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロールの再修正を議論すると伝わったことから軟調なスタートが予想されます。金融政策決定会合の結果は本日の昼頃に発表になるとみられますが、結果を受けてのマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)