【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,035.93 ▼105.45 (10/25)
NASDAQ: 12,821.22 ▼318.65 (10/25)
1.概況
米国市場はハイテク株に売りが出て反落となりました。62ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくしてマイナスに転じると151ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると持ち直し昼前には126ドル高まで上昇しました。しかし、買いが続かず昼過ぎに再びマイナスとなり引けまで軟調に推移すると結局105ドル安の33,035ドルで取引を終え反落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も318ポイント安の12,821ポイントと3日ぶりに反落となり、2%を超える大幅下落となっています。
2.経済指標等
9月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比12.3%増の75万9000戸となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが6%近く下落したほか、一般消費財・サービスと不動産も2%以上下げました。また、資本財・サービスと情報技術、素材も1%以上下落しています。一方で公益事業と生活必需品の2業種が上げています。
4.個別銘柄動向
グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]が9%を超える下落となりました。決算で売上高と1株利益は市場予想を上回りましたが、クラウドサービスの売上高が市場予想に届かなかったことで売りが膨らみました。他の主力ハイテク株にも売りが波及し、アマゾン・ドット・コム[AMZN]が5%以上下げたほか、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も4%以上下落しました。テスラ[TSLA]も2%近く下げています。また、決算で示した10-12月期の業績見通しが市場予想に届かずテキサス・インストゥルメンツ[TXN]が3%を超える下げとなったことから他の半導体株も売られました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とインテル[INTC]が5%以上下落し、エヌビディア[NVDA]とクアルコム[QCOM]も4%を超える下げとなりました。一方でマイクロソフト[MSFT]は決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったうえ、10-12月期の業績見通しも市場予想を上回ったことから3%余り上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.13%高い4.95%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ150円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米ハイテク株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の31,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)