投資で思ったような成果を上げられない個人投資家は、意外にたくさんいます。それには理由があると私は思っています。
投資はやってはいけないことをやめるだけで、確実に成果は上がる
私は20代から40年近く自分の資産を運用してきました。その中でわかったことは、投資で成果を上げるためには「やってはいけないこと」があるということです。
やってはいけないことをやめるだけで、投資の成果は確実に上がるということです。
投資は確率論で考えることができます。確率的に成功の可能性が低いことはやらない。そして、確率的に分の良いことだけに集中する。これで投資の成果は必ず上がります。
そこで、私が投資で実践している、やってはいけない「5つのこと」を紹介したいと思います。
1.リスクの取りすぎ
1つの資産に資金を集中させすぎると、リスクの取りすぎになってしまいます。このような過大なリスクテイクは、相場が逆方向に行った時に大きな損失に繋がります。
精神的に耐え切れないほどの大きなマイナスになってしまうと、そこでパニックになって投資を止めてしまうことになりがちです。
自分のリスク許容度を超えた投資は、最終的に市場からの撤退という結末を迎えるのです。
2.銘柄選択をする
金融商品の銘柄選択投資に関しては、賛否両論がありますが、私は否定的です。
なぜなら、投資信託のアクティブファンドの運用データを見ても、市場平均(インデックス)に勝てる可能性は50%以下であることが示されています。
プロのファンドマネージャーでさえこの結果ですから、個人投資家が自分で銘柄選択をすれば、勝率はさらに下がるものと思われます。
銘柄選択でインデックス以上の投資の成果を上げたとしても、それは「偶然」です。つまり、持続性がないということです。
確率的には、銘柄選択はやらない方が良いというのが私の考えです。
3.タイミングを考えた売買
金融商品の投資のタイミングを考えることも、銘柄選択と同じように私は否定的です。
感情的に売買を行うと、マーケットが上昇してくると投資をしてしまい、結局「高値掴み」になってしまいます。
逆に、相場が低迷している時は割安に買えるチャンスなのに、投資をする勇気を持てません。その結果、投資の機会を逃してしまい、成果に繋げることができないのです。
そのため、金融商品に関してはタイミングを考えるよりも投資信託の定期定額積立を使った投資によって、ドルコスト平均法による投資を実践するのがベストだと思います。
4.金融資産だけに投資する
資産運用で大切なのは分散です。値動きの異なる資産に資金を分散することで、全体のリスクを抑えながらリターンを狙うことができるのです。
金融資産だけではなく、値動きの異なる実物資産を組み入れることによって、さらにリスクの分散が可能になります。
ただし、実物資産の投資は投資金額も大きく、情報も必要になります。投資のハードルは、金融資産に比べ高いと言えます。
ある程度の投資経験を積んだ時点で、投資対象の拡大を考えていくのが良いと思います。
5.短期で成果を求める
投資の成果は短期で実現するとは限りません。タイミングによっては、リーマンショックのような大きな相場の下落に見舞われ、大きなマイナスに落ち込んでしまうこともあります。
しかし、正しい方法で続けていけば、いずれ投資の成果が見えてくるようになります。
リーマンショックの直前から投資を始めて大きなダメージを受けた人も、インデックスファンドの積立を続けていれば、その後の10年で大きな資産を構築することができました。
1年、2年といった短期の視点で成果を求めるのではなく、5年、10年といった長期間での成果を考えて投資を続けることが大切です。
今回紹介した5つのポイントが、自分の投資に当てはまらないか確認してみてください。勝率の高い投資方法にやり方を変えれば、投資の成果は大きく変わるはずです。