2018年に結婚を機に家計を見直し、株式投資を始めた主婦のりりなさん。家計管理と投資で“最強のママ”になることを掲げて発信しているインスタグラムのフォロワーは21万人超(2023年9月時点)。もともとは浪費家で投資に関する知識はゼロだったと話します。りりなさんに世帯資産3000万円を突破したコツや銘柄選びのポイント、株式投資の楽しみ方などをお聞きしました。

●りりなさんプロフィール●
東京都内で夫と子ども(2歳)と暮らしている30代主婦。結婚5年目で世帯資産3000万円を突破。投資診断士の資格を取得。主婦として投資の心得や家計管理、楽しく賢くお金を増やす方法をSNSなどで発信している。初の著書『はじめ時はいつも今 主婦にやさしいお金の増やし方BOOK』(KADOKAWA)は2万部突破。

個別株で投資の面白さに目覚める

――投資に興味を持ったきっかけを教えてください。

2013年に新卒で入った会社で、周囲から“株おじさん”と呼ばれる社員の方と出会いました。その方が仕事の空き時間にチャートを眺めているのを見て、楽しそうだなと思いました。でも当時、私は歩合制の営業職で手取り16万円でしたので、投資を始める余裕がありませんでした。

その後、2018年に女性誌で「つみたてNISA&iDeCo特集」を読み、「これなら、貯金感覚で投資ができそう」と思い、つみたてNISAを始めました。

投資を始めた頃は、「投資で本当にお金が増えるのかな」と少し懐疑的でした。でも、2019年に日本たばこ:JT(2914)とオリックス(8591)に投資をして、「株式投資って面白いな」と思うようになりました。JTから配当のお知らせの郵便物が届き、とてもテンションが上がったのを覚えています。

――日本株への個別株投資を始めたことがモチベーションアップにつながったのですね。

はい。つみたてNISAで投資信託を運用しているだけでは、ここまで投資を魅力的に感じていなかったと思います。

――投資はどのように勉強されましたか。参考になった書籍などがあれば教えてください。

水瀬ケンイチさんの著書『お金は寝かせて増やしなさい』(フォレスト出版)が参考になりました。その他、ビジネス誌を読んだり、無料のマネーセミナーに参加したりして勉強しました。

夫婦で実践する「攻め」と「守り」の投資

――結婚5年目で世帯資産3000万円を突破されたそうですね。夫婦でどのように投資していますか。

夫は堅実な積立投資で「守り」を固めています。私は個別株など「攻め」の投資をしています。夫は主に投資信託で積立投資をしていますが、優待目的の個別銘柄も保有しています。例えば、KDDI(9433)は夫婦ともに100株ずつ、ヒューリック(3003)も300株ずつ保有して、優待品を2つもらうようにしています。

――りりなさんが保有している個別株と投資信託のバランスを教えてください。

個別株が8割、投資信託が2割ぐらいです。以前は投資信託の割合が大きかったのですが、オリエンタルランド(4661)の株式を約200万円で購入するために投資信託の一部を売却したので、現在は個別株の割合が大きくなっています。

オリエンタルランドは株式分割が発表された時に、「株式分割が実施されたら買いやすくなる」と考え、増配傾向が見られたことから購入しました。長期で保有すれば値上がりが期待できる銘柄だと考えています。

「配当金」「優待品」「値上がり」の3つに分けて銘柄を選ぶ

――銘柄選びの基準や心がけていることなどはありますか。

まず候補となる銘柄について、投資する目的を「配当金」「優待品」「値上がり益」の3つに分けます。そして、割安性、収益性、安定性をチェックして、競合他社と比較します。その上で納得感が得られ、自分自身が買いたい株価の水準に達した時に購入するようにしています。

銘柄選びの上で心がけていることは「なぜ、この銘柄に投資するのか」を明確にすることです。例えば、優待目的で保有している銘柄であれば、含み損を抱えた場合でも、「長期目線で保有を続けよう」と考えます。株価は日々変動するもの。その浮き沈みに一喜一憂しないためにも、投資した目的を忘れないことが大事だと思います。

また、ディフェンシブ株と景気敏感株に業種を分散させるように心がけています。配当株投資をしていると景気敏感株の割合が大きくなってしまいがちです。そうならないために、私はディフェンシブ株と景気敏感株の割合がなるべく半々位になるよう保有株数を調整しています。

――毎年どのくらいの配当収入を得ているのでしょうか。

昨年は30万円でしたが、今年は40万円に達する見込みです。連続増配の銘柄を保有しているので、配当収入が増えています。

――優待目的では保有している銘柄についても教えてください。

すかいらーくホールディングス(3197)やFOOD&LIFE COMPANIES(3563)、ゼンショーホールディングス(7550)、スタジオアリス(2305)、ベネッセホールディングス(9783)など家族で優待品を楽しめる銘柄が多いです。スタジオアリスの株主優待では、「株主写真撮影券」をもらえるので、我が家では家族写真撮影を毎年の恒例行事にしています。

株主優待の銘柄は、「株価が下落して、含み損になったとしても保有を続けられること」を前提に選んでいます。

1日で60万円の資産減を経験、積立投資が心の支えに

――コロナショックでは痛手を負ったそうですが、その経験で得た教訓などがあれば教えてください。

2020年当時、投資信託と個別株に投資していました。1日で60万円の資産が減ったのを経験し、精神的にとても辛かったです。すべての保有銘柄が含み損になって…。しかし、3〜4ヶ月後には投資信託が回復。個別株は1年後ぐらいから徐々に戻りましたが、3年間ぐらい含み損が続いた銘柄もありました。それを見て、投資信託の積立投資は心の支えになると感じました。投資信託の積立投資ではドルコスト平均法を活用し自動で定額の買付を設定しているので、基準価額下落時には平均購入単価が下がります。そのため、元本割れから回復するのも早いのだと思います。

個別株の場合、下落局面では「更に下がるかもしれない」と思って、なかなか決断できないんです。この経験から、積立投資を軸にしながら、個別株に投資するのが自分に合っていると思うようになりました。

――含み損が回復するまで、どのように心のバランスを取っていましたか。

当時は、妊娠中でつわりがひどい時期でした。割安な銘柄を買った方がいいのかな…と思いつつも、考える余裕がなくて放置せざるを得ない状況だったのですが、夫から「コロナショックで資産が減っているけど、大丈夫なの?」と心配されることが増えて…。「これはウイルスの問題だから、ワクチンができたら株価も回復するだろうからもう少し待ってみよう」と言い、何とか夫をなだめていましたね。 

投資は「推し活」感覚で楽しめる

――ご著書に「投資を推し活のように楽しみながら実践している」と書かれています。具体的には、どのように推し活の感覚で投資を楽しんでいるのですか。

例えば、オリックスの株主優待で京都水族館のアイドル・オオサンショウウオのぬいぐるみをもらいました。そのぬいぐるみがとても気に入って、11月に京都水族館に行くことを決めました。これも推し活と言えるかもしれません。

最近では、力の源ホールディングス(3561)が運営する一風堂にお子様ラーメンセットがあることを知り、子どもを連れてよく行くようになりました。気に入ったので、「この会社の株式を買えるのかな」と思ってチャートをチェックしたりしています。

気に入った企業を応援しながら株主優待や配当金をもらえたら最高ですよね。

>> >>【後編】「資産増に貢献した米国株と心の安定を保つマイルール 30代主婦投資家りりなさん」

※本インタビューは2023年9月20日に実施しました。
※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。
※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。