【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,433.35  ▼74.15 (10/2)
NASDAQ: 13,307.77  △88.45 (10/2)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は長期金利の上昇が重石となり下落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで上昇しました。52ドル安でスタートしたダウ平均は昼前に180ドル安近くまで下落した後持ち直すと昼過ぎにプラスとなりました。しかし、4ドル高で伸び悩むとマイナスに転じ287ドル安まで下落しました。その後下げ渋ると持ち直しましたが、戻し切れず結局74ドル安の33,433ドルで取引を終え続落となっています。一方でS&P500株価指数が0.3ポイント高の4,288ポイントと反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も88ポイント高の13,307ポイントと4日続伸となりました。

2.経済指標等

9月の米ISM製造業景況感指数は49.0と前月から上昇し市場予想も上回りました。8月の米建設支出は年率換算で前月比0.5%増となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、公益事業が4%を超える下落となったほか、エネルギーも2%近く下げました。また、不動産と素材も1%以上下落しています。一方でコミュニケーション・サービスと情報技術、一般消費財・サービスの3業種が上げ、コミュニケーション・サービスと情報技術は1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が2%余り上げたほか、マイクロソフト[MSFT]も2%近く上昇しました。アップル[AAPL]とシスコシステムズ[CSCO]も1%以上上げています。一方でスリーエム[MMM]が3%を超える下落となり、マクドナルド[MCD]とボーイング[BA]、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]も2%以上下げています。また、ゴールドマン・サックス[GS]とシェブロン[CVX]、ハネウェル・インターナショナル[HON]、ナイキ[NKE]も1%以上下落しました。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が堅調でグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]が2%を超える上昇となり、アマゾン・ドット・コム[AMZN]も2%近く上げました。さらに画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]が買い推奨を受けて3%近く上昇しています。

5.為替・金利等

長期金利は9月の米ISM製造業景況感指数が前月から上昇し市場予想も上回ったことから0.11%高い4.68%となりました。ドル円は149円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場で長期金利の上昇が重石となりダウ平均が続落となったことから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の31,500円を前に底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)