25日ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演までは様子見
今週最大の注目は24-26日のカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)であることは間違いないが、相場材料として重要なのは23日に発表されるエヌビディアの決算のほうだろう。ともあれ、ジャクソンホールではパウエルFRB議長の講演は25日だ。したがって今週はパウエル議長の講演待ちで、週を通じて様子見気分が強くなりそうだ。
エヌビディアの決算発表後の市場反応に要警戒
エヌビディアが23日の取引時間終了後に発表する2023年5-7月期決算では同社が今後の見通しをいかに示すかが焦点だ。同社はAI開発向け半導体事業の成長性に高い期待が集まっている。AIはこれからの分野であり、投資家の目線は先に向かいやすい。とは言え、足元の業績にも市場は反応するだろう。同社は23日午後5時(日本時間24日午前6時)に決算会見を開く。リフィニティブのデータによると、総収入が前年同期比64.1%増の111.38億ドル、EPSは約4倍の2.06ドルと見込まれている。このコンセンサスから上振れも下振れもあり得るので、その場合の市場反応に警戒したい。
日本国内の材料ではCPIの発表がある。25日に8月の東京都区部消費者物価指数(CPI)が公表される。生鮮食品を除くコアCPIの市場予想は前年同月比2.9%の伸びと前月の3%から鈍化すると見込まれている。
マーケットは日米ともに軟調で今週も神経質な展開か
株式相場は日米ともテクニカル的にも弱気サインが点灯するなど軟調となっている。地合い悪化の背景は、金利上昇と中国景気の減速懸念。そう簡単に地合いが変わるとも思えず、今週も神経質な展開が続くだろう。状況によっては日経平均3万1000円の節目を試しにいくような場面もあるかもしれない。
予想レンジは3万1100円~3万2200円とする。