【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,727.43 ▼219.28 (6/23)
NASDAQ: 13,492.52 ▼138.09 (6/23)
1.概況
先週末の米国市場は米製造業PMIが前月から低下し市場予想も下回ったことで景気悪化を懸念した売りが出て下落となりました。111ドル安でスタートしたダウ平均は直後に300ドル安まで下落した後下げ渋ると昼過ぎに寄り付き近辺まで持ち直しました。しかし、その後再び下げ幅を広げると結局219ドル安の33,727ドルで取引を終え5日続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も138ポイント安の13,492ポイントと反落となっています。
2.経済指標等
6月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は46.3と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも公益事業と一般消費財・サービス、情報技術、不動産が1%以上下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はインテル[INTC]とメルク[MRK]、ビザ[V]、スリーエム[MMM]を除く26銘柄が下げました。そのなかでもシスコシステムズ[CSCO]とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス[WBA]、ゴールドマン・サックス[GS]、セールスフォース[CRM]、マイクロソフト[MSFT]、IBM[IBM]、キャタピラー[CAT]、マクドナルド[MCD]、アムジェン[AMGN]、コカ・コーラ[KO]が1%以上下落しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が軟調でテキサス・インスツルメンツ[TXN]が3%近く下げ、クアルコム[QCOM]も2%を超える下落となりました。エヌビディア[NVDA]も2%近く下げています。また、労働組合が国内の店舗で働く従業員の3,000人以上がストライキに入ると発表したことでスターバックス[SBUX]も2%を超える下落となっています。一方で中古車販売大手のカーマックス[KMX]は決算が市場予想を上回ったことから10%高となっています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.06%低い3.73%となりました。ドル円は143円台半ばで推移しています。米連邦準備理事会(FRB)高官による利上げ継続に積極的な発言を受けて143円台後半まで円安が進む場面もありました。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受け下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が円安などを支えに下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)