日経平均高値予想、その結果とは
以下は、2022年12月27日のコラム「銀行株 VS 電機株、2023年の見通し」を一部抜粋したものです。
12月26日の朝、ある経済番組で放送された、番組出演者による2023年の日経平均の高値水準に対するアンケート結果を見て驚きました。出演者が回答した高値の価格帯は、28,000円台~34,000円台でした。1,000円刻みの分布で、いちばん予想した人が多かった価格帯は最低の28,000円台と29,000円台でした。逆に、最高の34,000円台は1人、33,000円台は2人だけ。回答者の約6割が30,000円台以下だったのです。2022年の平均がおおよそ27,000円台前半なので、あまり上値を見込んでない、「卯」年は跳ねない、ということでしょうか。
「大勢の予測は当たらない」とよく言われますが、このような状況を言うのかもしれません。2023年の年初来安値は1月4日の大発会の日で、6月後半に入っても上昇基調を続けています。しかし、6月19日までの直近4日間の高値は33,700円前後。日経平均先物は、先週一時33,950円まで上昇していますが、現物はこの水準にはまだ届いていません。
日経平均、33,700円前後のフシから何を見るか
実は33,700円前後というと、これまでの長い過去の値動きから算出されるフシが集中しています。
(1)33,685円
2020年7月31日安値→2021年2月16日高値までの上昇幅を、2022年3月9日安値から同値幅上げた水準
(2)33,763円
2022年3月9日安値から同年8月17日高値までの上昇幅を、8月17日高値に足した水準
(3)33,852円
2021年9月14日高値から2022年3月9日安値までの下落幅を1.5倍にして、2022年3月9日安値から上げ幅として当てはめた水準
ということもあり、短期的には調整局面入りの可能性も高いと言えそうです。
しかし、2021年2月高値から約2年間の期間、のらりくらりと横ばいで推移してきた相場をようやく上放れたわけですから、半年程度の上昇で止まるはずもないわけです。ある程度の調整が入っても、上昇再開の見方はしばらく持てそうです。年内の予測として見えてきたのは、以下の水準ではないでしょうか。
(4)36,909円
2021年9月14日高値から2022年3月9日安値までの下落幅を2倍にして、2022年3月9日安値から上げ幅として当てはめた水準
(5)39,037円
2020年3月19日安値から2021年2月16日高値までの上昇幅を、2022年3月9日安値から同値幅上げた水準
おそらく、この予測も当たらないでしょう。そして、前述のアンケートを今の局面で同じようにやった場合、どういった分布で、どのような結果が出てくるのでしょうか。見てみたいですね。