今週(5月19日~5月25日)の相場動向

相場回顧 BTC:米政府債務上限問題の協議によって左右される展開

ビットコインはBTC=377万円(27,000ドル)を挟んでもみ合う展開となった。注目されたG7広島サミットでは、国際的な暗号資産規制強化の必要性が指摘された一方で、暗号資産のイノベーションを支援する前向きな姿勢が示された。このことに加えて、米国の政府債務上限問題に関する協議が妥結するとの期待から一時は買いが強まったが、協議の一時中断が伝わると再び下落した。

5月22日には13周年となる「ビットコイン・ピザの日」を迎え、SNSでは一部でお祝いムードが広がり思惑的に買われる場面も見られた。しかし、5月23日にはマッカーシー共和党下院議長が協議の行き詰まりを示唆し、ビットコインは米国株とともに下落した。共和党の間でイエレン財務長官のXデーに関する発言の不信感が強まり、協議が長引く可能性が高まった。またバイナンスが過去に顧客資産を流用していた疑いがあるとロイターが報じたことも投資家心理を悪化させた。

5月24日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では一部の参加者がインフレ抑制のために追加利上げが必要になる可能性が高いと発言したことが明らかになり、5月25日には米国金利が上昇する中でBTC=363万円(26,000ドル)付近まで価格を下げた。

 

来週(5月26日~6月1日)の相場予想

BTCは米政府債務上限問題の協議に左右される展開が継続、米雇用統計にも注目

米国の政府債務上限問題の協議が難航している。イエレン財務長官が来週の6月1日にも資金が枯渇する可能性があると警告している一方で、共和党や民間ではもう少し猶予が残されていると試算されており、協議の内容次第で相場が左右される展開が瀬戸際まで続くだろう。6月のFOMCを巡っても追加利上げの懸念が強まっており、来週の5月米雇用統計が堅調だった場合には金利上昇とともにリスク資産の売りが強まる可能性は考えられる。

G7を通過して暗号資産規制に対する過度な懸念は後退したが、各国では引き続き暗号資産規制を整備する動きが加速している。予想よりも厳しい規制が課されることで市場が短期的に失望することはあるだろうが、規制が明確化されることで多くのプレイヤーが参入しやすくなるため、中長期的には市場の発展につながるだろう。香港では新しい規制下で大手ネット銀行が暗号資産取引の提供に乗り出す動きもあり、同様の動きが世界的に増えれば相場上昇も期待される。

また、バイナンスを取り巻く問題について、同社は顧客資産流用の事実を否定しており、それによる売り圧力は限定的だろう。しかし今年に入ってから、代表のCZ氏による疑わしい取引がリークされたり、米国での取り締まり強化を含めてバイナンスへの風当たりは厳しくなっているため、今後も関連情報によって相場が変動するリスクはある。

直近上値として2023年4月以降の下落から半値戻しとなるBTC=397万円(28,500ドル)、下値として2023年2月高値付近となるBTC=349万円(25,000ドル)を意識する。