GW明けでなかなか本調子の出ない方もいらっしゃるかもしれませんね。
先日ご一緒した方々と、各々の仕事について話題になりました。私はFPとして投資教育に関わってきたことを話したのですが、金融機関にお勤めの方から、投資教育はサービスとしてではなく、ビジネスとして成り立つのか?お金を払って投資を学んだら、その結果「いくら儲かるのか?」と期待されないか、と言われました。そういう見方もあるのだな、と新鮮に感じました。
投資情報のセミナーか何かで、「今これを買えば絶対儲かる!」(そもそも「絶対」などという言葉は投資の世界にはありませんので、信用しないでくださいね!)と言ったような宣伝をして高額の受講料を取るような類のものであれば、受講することの対価は確実な「儲け」と期待されるでしょう。損をすれば騙された!となるかもしれませんね。
投資教育というのは、根本的にこうしたこととは異なる、もっと言えばこうしたものに騙されないようにするための基礎知識を身に着けることを目的としています。
即儲かるというのではなく、人に勧められたり、真似をして投資をするのではなく、自身でどのような投資をするのが向いているのか、どうすれば安全性を高めつつリターンアップを目指せるのか、ということを学ぶのです。それは外国語を学ぶのと同様に、身に着けることで将来にプラスになることが期待できるというもの。
また単に投資について、経済についての基本を学ぶだけでなく、いかにそれぞれの人の目的に沿い、本人にとってストレスなく投資できるかという点を合わせることは単なる投資情報ではないFPの視点だとも思っています。
投資教育には2つの大切な「学び」があります。
新聞やネット情報、金融機関から発信される様々な相場情報等は投資をする上で欠かせない必要不可欠な「投資情報」です。それらを読み解くためには経済や景気、市場についての基礎知識などは必需でしょう。そこに一つ目の「学び」があります。
投資には人と同様、様々なタイプがあり、性格やライフスタイルによる向き不向きもあります。また、お金を必要とする時期、その金額等、目的も人それぞれ。漠然と「お金持ち」になりたい(その「お金持ち」の定義もそれぞれですが)というのではなく、必要以上にリスクを取らずに目的・目標を叶えることを目指すことを推奨します。この、自身と向き合うこと、ライフプランに基づくマネープランを立てることが二つ目の「学び」です。
そうした学びを通して得た知識で、最終的にはお金に困らないという目的を達成できれば大成功ですが、それに加えて、もう一つメリットもあります。
新しいことを学び、知識が増え、自分の意見をもつようになれば、それだけ話題も豊富になりますし、コミュニケーションを取れる相手の幅も拡がりますよ。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員