【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,897.01 ▼79.62 (4/19)
NASDAQ: 12,157.23 △3.81 (4/19)
1.概況
米国市場は決算発表の一段の本格化を前に様子見姿勢が強く小幅に高安まちまちとなりました。86ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に161ドル安まで下落した後下げ渋りましたが、一日を通して軟調に推移すると結局79ドル安の33,897ドルで取引を終え続落となりました。また、S&P500株価指数も0.3ポイント安の4,154ポイントとわずかに下落し3日ぶりに反落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3ポイント高の12,157ポイントと小幅に反発しました。
2.経済指標等
米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は米経済活動が最近の数週間でほとんど変化しなかったとしています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや素材、エネルギーなどの6業種が下げました。一方で公益事業や不動産、ヘルスケアなどの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では市場予想を上回る決算を発表したトラベラーズ(TRV)が6%余り上げ上昇率トップとなりました。一方でシスコシステムズ(CSCO)が4%以上下げ下落率トップとなったほか、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も3%を超える下落となりました。ウォルト・ディズニー(DIS)とインテル(INTC)、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、決算で4-6月期の売上高などの見通しが市場予想を下回ったネットフリックス(NFLX)が3%余り下げています。オランダの半導体製造装置大手のASML(ASML)も決算で受注額が大幅に減少したことで3%余り下落しています。また、取引終了後に決算を発表したテスラ(TSLA)は売上高が市場予想を下回ったことなどから時間外で一段安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い3.59%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ134円台後半で推移しています。一時は135円台前半まで円安が進む場面もありました。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料に乏しいことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日同様に節目の28,500円を前に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)