ここ数年、欧州で極右が台頭、米国では差別主義者の大統領が誕生、北朝鮮はミサイルを打ちまくり(本当に平和路線に舵を切ったのでしょうか・・・)、そして中国、ロシアは独裁政権まっしぐら。どうにも世界中がきな臭い方向に進んでいます。その多くの国で経済が数字的には一見好調というバランスがなんとも微妙で、不安定さを感じます。

 

世の中がどのように動こうとも、人は日々生活をし、家計という経済のやりくりもしているのですが、情報の海の中には「お金持ちになるには・・・」「お金持ちの習慣は・・・」等々、いかに「お金持ち」に近づけるか、というものが散見されます。

多くの人が自身の人生のうちにできればお金持ちになりたい、という願望があるということですよね。

 

「お金に困らない」と「お金持ちになる」は似て非なるものだと思います。

FPとしては「お金に困らない」人生を送れるようにライフプランおよびマネープランを勧めます。将来において自身の思うような生活を続けることに経済的に支障がない、ということが目標です。

「お金持ち」は、その定義が人によって大きく変わるもので、数千万円あればお金持ちと思う人もいれば、数億円でも大したことはないと考える人もいます。世界の大富豪のレベルになれば、その資産は兆の単位となり、国家予算かと思うほどです。どの程度を思い描くかは人それぞれではあるものの、お金持ちになれば、現在想像する以上の贅沢な生活をする余裕ができると考えるのではないでしょうか。実際のところ、そうした「お金持ち」になることが本当に幸せだと思いますか?

 

お金持ちの程度にもよりますが、いざ巨額な資産を持てば、税金対策や自身や家族の身の安全等の対策(お金持ちは色々と犯罪の対象にもなりえます)などを講じる必要に迫られるかもしれません。様々な役目の人を雇い、そのために人件費をかける必要もあるでしょう。お金があるがゆえに親族間のトラブルや、相続問題が起こることも。人を信用できなくなるかもしれません。

 

先日、世界の「幸福度ランキング」が発表されましたが、日本は対象国156カ国中54位でした。トップテンは主に北欧、オセアニアの諸国が占めていました。

所得、自由、信頼、健康寿命、社会的支援、寛容の6項目を幸福の主な指標として比較しているとのこと。世界の富豪ランキングの上位にいる人の国はトップテンに出てきませんが、そうした国は所得のばらつき(貧富の差)が激しいということですね。国民全体の平均的生活レベルが高く、安心安全に暮らせること、つまり他人と比較してお金持ちかどうかではなく、自身が安心して穏やかに生活できること=経済的にも心配がないことこそが幸福度につながっているということなのでしょう。

 

「お金持ち」に近づくことより、お金に困らないで「足るを知る」人生を目指してみてはいかがでしょうか。

 

廣澤 知子

ファイナンシャル・プランナー

CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員