桜が満開です。桜というと、私は坂口安吾の「桜の森の満開の下」を思い出します。暫く読んでないから、久し振りに読んでみようかな。桜の花の下は怖ろしい。安吾の感覚と文学的なセンスに、若い頃の私は憧れを感じ、自分には行くことの出来ない領域だと思いましたが、歳を取ったせいか、今は何となく分かる気もします。あの狂おしいまでに迫り来る桜の満開の下に行くと、美しさに圧倒されると同時に、あの美しさをずっと目の前に維持することは出来ないという、高所恐怖症にちょっと似た恐怖感があります。でも桜はいいな。今日は家の近くで、夜桜の下で一杯飲もうかな。皆さんも桜を楽しんでいらっしゃいますか?
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。