桜が満開です。桜というと、私は坂口安吾の「桜の森の満開の下」を思い出します。暫く読んでないから、久し振りに読んでみようかな。桜の花の下は怖ろしい。安吾の感覚と文学的なセンスに、若い頃の私は憧れを感じ、自分には行くことの出来ない領域だと思いましたが、歳を取ったせいか、今は何となく分かる気もします。あの狂おしいまでに迫り来る桜の満開の下に行くと、美しさに圧倒されると同時に、あの美しさをずっと目の前に維持することは出来ないという、高所恐怖症にちょっと似た恐怖感があります。でも桜はいいな。今日は家の近くで、夜桜の下で一杯飲もうかな。皆さんも桜を楽しんでいらっしゃいますか?