日本の投信の手数料は、まだ高めの設定なのか・・・友人に聞かれました。最近はノーロード(販売手数料無料)のものが多くなっています。
投資家には見えにくいコストに、信託報酬や信託財産留保額といった運用管理費があります。信託報酬を比べると、アクティブ運用の投信はパッシブ運用(インデックスファンド)よりも高く、運用がインデックスファンドのそれを下回っていてもかかってくるコストです。コストだけで選ぶなら、ノーロードのインデックスファンドになりますが、運用は目先(運用中も含めての手数料)だけで決めるものではありません。

今更ですが、あらためて投信の選び方のポイントをまとめてみます。

1.投資対象を決める。株式型、債券型、バランス型、REIT型(不動産投資)、それぞれ国内外、コモディティ型等豊富な種類があり、それぞれにたくさんあるので目的、とれるリスクに合わせて絞る。

2.販売手数料および信託報酬、信託財産留保額等、取得、保有中、売却時などかかるコストの確認をする。(上記)

3.パフォーマンスをみる。新規募集でない場合は、これまでの運用成績を参考に。ただし、市場は常に状況が変わるため、たまたま相場状況が良いタイミングにあたっていただけのこともあるので、市場全体の動向も忘れずに。

4.パフォーマンスに追加して、運用会社、ファンドマネージャーまでチェック。
5.投信の純資産総額の確認。ファンドの財産にあたる純資産総額が増えていれば購入者、金額が増えている、人気があるといえる。解約が増えているような場合は繰り上げ償還される可能性が高まる。ただし、巨大ファンドになり過ぎると機動的な動きをしにくくなりがちな一面も。(どういったタイプのファンドなのか、ということにもよるが)

友人からは投信人気ならETFは?とも聞かれました。

インデックスファンドを選ぶのであれば、同様の運用(ベンチマークに連動)をするETF(上場投信)はおススメです。販売手数料は証券会社の株式売買手数料と同額なので取引金融機関によっては投信よりずっと安い場合がほとんど。信託報酬も低く、市場で株式同様に売買できるので、タイミングを狙って投資したい投資家にはうってつけです。問題は最小取引金額でETFは1単位でも1万円~2万円はかかる点。運用予定の予算がたっぷりとある方は別にして、1,000円から投資できる投信とは大きく違います。また、投信は積立ができる点が大きいです。ドルコスト平均法を使えるため、投資法でもリスク分散できます。

投資にあまり慣れていない、少しずつ資産形成したい、といった方であればコストの安いインデックスファンドの積立を選ぶとよいかもしれません。投資対象の異なる投信をいくつか選択、積立するだけで手軽に世界に分散投資ができるというのも魅力ですね。

廣澤 知子

ファイナンシャル・プランナー

CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員