【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ： 33,129.59 ▼697.10 （2/21）
NASDAQ： 11,492.30 ▼294.97 （2/21）
1.概況
米国市場はホームセンターのホーム・デポ（HD）の決算を嫌気した売りに加え、長期金利の上昇も相場の重石となり大幅下落となりました。127ドル安でスタートしたダウ平均は寄り付きを高値に一日を通して下げ幅を大きく広げると取引終盤に708ドル安まで下落し結局697ドル安の33,129ドルで取引を終え反落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数もポ294イント安の11,492ポイントと3日続落となっています。
2.経済指標等
2月の米総合購買担当者景気指数（PMI）速報値は50.2と景気の拡大と縮小の節目である50を8ヶ月ぶりに回復し市場予想も上回りました。一方で1月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比0.7％減の400万戸となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも一般消費財・サービスが3％を超える下落となったほか、情報技術とコミュニケーション・サービス、資本財・サービス、金融も2％以上下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はウォルマート（WMT）を除く29銘柄が下げました。そのなかでも決算で売上高が市場予想に届かなかったホーム・デポが7％余り下落したほか、インテル（INTC）も5％以上下げました。スリーエム（MMM）も3％を上回る下落となり、ナイキ（NKE）とウォルト・ディズニー（DIS）、ボーイング（BA）、キャタピラー（CAT）も3％近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の下げが目立ちテスラ（TSLA）が5％を超える下落となり、ネットフリックス（NFLX）も3％安となりました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット（GOOGL）とアマゾン・ドット・コム（AMZN）も2％以上下げています。また、半導体株も安くエヌビディア（NVDA）とクアルコム（QCOM）、ウエスタンデジタル（WDC）が3％を超える下落となり、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ（AMD）とマイクロン・テクノロジー（MU）も2％以上下げました。一方で通期の業績予想を上方修正した食品のゼネラル・ミルズ（GIS）が4％を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は2月の米総合PMIが50を回復し市場予想を上回ったことで利上げ休止観測が後退し0.13％高い3.95％となりました。ドル円は135円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が200日移動平均線（昨日時点で27,267円）を維持できるかがポイントとなりそうです。
（マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之）
