今年は閏(うるう)年で、本日月曜日にその4年に一度の2月29日(うるう日)が当たる確率は10,227分の一!! 正確にはうるう年が存在しない年もあり、それらを全て加味すると、およそ10,543分の一になります)とても稀なことですよね。

さて閏年とオリンピックとアメリカの大統領選挙は同年にやってきますが、米大統領選挙に絡む有名なアノマリーがあります。
1.米大統領選挙の前年は米株高になる
2.米大統領選挙の年のドル/円は小動き、選挙終了後に大きく動く(ドルが強い)
1は昨年にあたりますが、ご存知の通り、残念ながらNYダウ平均が右肩上がりに一本調子とはなりませんでした。ちなみに過去のデータからは大統領選挙前年に次いで株価が上がる傾向があるのは本選の年ということで、つまり今年に当たりますが今のところ厳しい相場展開です。同調しやすい日本株も昨年は年央からは苦しい値動きとなり、年明け以降は急落、大振れの連続ですよね。
2についても、年初からの動きは小動きとは言いにくく、トレンドもこれまでのところ大きくドル安にきています。果たして選挙後に大きく反転するのか・・・?

申年の株式相場はアノマリー的には「申酉(さるとり)騒ぐ」というものがあります。酉年(来年)も含め相場が不安定になりがちと言われているわけですが、今までのところは説得力がありますね。ところで今年の干支は正確には「丙申(ひのえさる)」となり、過去の「申年」も「丙年」も日本株相場ではかなり好成績の年であるというデータもあるようです。

データといえば、オリンピック開催年の過去における相場データ(過去20年程度)では、アテネオリンピックを除き、年間騰落率はマイナスという結果とのこと。

「アノマリー」=「理論では説明できない事象で過去の経験則」ということで、言ってみれば理由はわからないけれど、データではそういう結果になっている、というものです。なので、格言のように語り継がれるアノマリーも単純な過去のデータ分析も、似たような存在と考えられますよね。

投資を行う上で過去のデータを見据えて、参考にすることは大変有意であるとは思いますし、実際同様のデータを見て行動する投資家が多いからこそ、アノマリーと言われる現象が再現されやすくなると言えるかもしれません。
ですが、過去のデータはあくまで過去のもので、その都度何らかの理由があって、そうした相場が作られてきたのです。データを見るときはその理由の分析までした上で参考にすることをおススメします。
今年にまつわる様々なアノマリーに惑わされず、過度な期待をせずに冷静に相場を見るようにしましょう。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員