1年が早い、早いと言っているうちに、今年最後のコラムとなりました。来週はもう2016年、早々4日にはまたここでお目にかかります。
それにしても、日本の年末の景色は慌ただしいですね。クリスマスの飾りつけは一夜にしてお正月飾りに早変わり。お正月の雰囲気それ自体は良いものですが、クリスマスの余韻に少しも浸れずに撤収されてしまうのは寂しいものです。
ただでさえ忙しい人の多い年末。風景までこうして時間を急ぐとますます駆け足の気分になってしまいます。今年はカレンダーの並びが悪く、お正月休みも短いという方も多いことでしょう。

こうした状況では1年の総決算をしましょう、と言っても年末年始にはなかなかそうした時間は取りにくいと思います。
そうした忙しい方は、とりあえず取引のある各金融機関から送られてくる取引明細書を保管してください。紙の明細書を省略し、オンラインのみにしている方は12月末時点の残高のプリントアウトをしておくと便利です。
年明け、時間のある時にでも少しずつでも大丈夫ですので、全金融資産をエクセルの表などにまとめていってみましょう(数字は2015年12月末のもので)。
エクセルなど表計算を利用することでご自身の資産内訳をグラフなどにすることも簡単にできます。お取引が一つの金融機関のみという方であれば、そうした資産内訳は金融機関が作成してくれていると思いますが、銀行、証券会社、保険会社等どなたでもいくつかの取引先はお持ちかと思います。
それらをまとめた上で、自身のポートフォリオのリバランス (再調整)をするようにしてみましょう。

運用資産の管理はこうした方法で可能ですが、日々のお金の管理がよくわからなくなっている方も多いようです。運用資産だけが資産の全てではありません。無駄な出費に気が付けば運用資産を増やすことにもつながります。
これまで家計管理をされていない方は、ぜひとも年明けからお小遣い帳のレベルで結構ですのでメモすること、レシートを手元に残すことから始めてみましょう。
光熱費、通信費等生活必需費用については口座引き落としになっている方も多いと思いますが、年間でどのくらいかかっているか、あらためて書き出してみましょう。
自身の月々のお金の流れがわかると年単位で把握することができるようになり、長期計画が可能になってきます。
来年4月からは電力小売りが自由化されます。携帯会社の料金も複雑化していますが、こうした必需費用についても選び方の見直しをすることで大きな差が出てくる可能性もあります。ケチになるのではなく、無理することなく無駄を省くことで豊かな生活に結びつけていきたいものですね。

今年もご愛読ありがとうございました。来年もぜひ一緒にがんばっていきましょう。
どうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員