ほんの僅かな一歩、かつ市場は織り込んでおり、サプライズはなかったはずですが、お約束の反応はありましたね。
世界経済が複雑にグローバル化している現在、単純に過去の利上げ時との比較も難しくなってきており、世界経済における米国の存在感(もちろん今でも大変大きいものですが)は唯一無二の強さともいえないだけに他国に与える影響のみならず、他国の状況から米国が受ける影響も大きく、FRBは今後も慎重な展開をせざるを得ないでしょう。
とは言っても、世界で一番流通し、信用度の高い通貨に金利がつくようになるという変化は大きいものですよね。
今週はクリスマス週間で街のイルミネーションもとても華やかです。
余談ですが、「カップルが盛り上がる季節」というあるアンケートで、1位が「冬」とありました。以前は草が芽吹き始め、出会いの多い春や夏休みがあり海や山のレジャーの多い夏の方が上位だったのでは?と少々意外でした。クリスマス、バレンタインといったイベントが続き、イルミネーションや白銀のゲレンデ(今年はどこも雪不足で大変なようですが・・・)などロマンチックな要素が多いと言われれば、さもありなん。ただし同時にネット情報によると、冬は破局の季節だとか・・・。
とりあえずはどなたにとっても、師走は慌ただしく落ち着かず、年明けも含めて年末年始は何かと出費もかさみますよね。
冬のボーナスは経団連発表によると3年連続アップとのことですが、皆さまの実感としてはいかがでしょうか。一つ気を付けなければいけないのが、ボーナスをあてにした出費、もしくは計画をたてること。「増えたから・・・これくらいはいいか」といったあいまい、かつ前向き過ぎる気持ちでカードでの買い物等を加速させると、困ったことになる可能性が高いです。現金支出と異なり、カードの使用は言ってみれば借金ですから、翌月、翌々月の支払額を見て愕然とならないとも限りません。
もし月々の収支において余剰を生み出すのが難しい=貯蓄が作れない、という方であればボーナスこそ貯蓄・投資の大チャンスなのです。それを月々の支出の帳尻合わせに使うのみならず、翌月以降の月々の負担まで増やすことになってしまったら、お金を殖やすことも働かせることにもつながりません。
本来の支出は、ボーナスはないものと考えた上での計画をすることが望ましいものなのです。住宅ローンもボーナス払いをあてに組み立ててしまうと、ボーナスが減った時、無くなったときなどに打撃が大きくなってしまいます。
きれいなイルミネーション、年末SALEの文字、1年頑張った自分へのご褒美、大切な人、お世話になった人への贈り物・・・どうしてもショッピングの必要性は高まる雰囲気ではありますし、頭から否定するつもりはありません。
もちろん計画的な範囲での買い物には問題はありません。「ま、いいか」という言葉の下で、どんどんと上限を上書きしていってしまうことだけはくれぐれもご注意くださいね。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員