先週金曜夜の米雇用統計の結果は予想外に強い数字で、いよいよ12月利上げの下地が整いつつあるといった感じでしょうか。もちろん中国経済の動向にもよりますが・・・。

さて、最近ふと気になったことがあります。
結婚しない人が増えて「おひとりさま」ビジネスが広がってきていることは以前も取り上げました。30~40代に急増している「おひとりさま」は男女問わず、

  • 1.結婚に興味がなく独身生活を謳歌している
  • 2.結婚できない(経済的事情等)と考えている
  • 3.縁があれば結婚してもいいけれど無理にしなくてもよい

という3タイプが主だと思っていました。ですが実は、「積極的に結婚したい」派も潜在的には多いようです。

恋愛主義風の独身キャリアウーマンが主人公のテレビドラマでも、最終的には結婚目標という展開がよくありますよね。

「婚活」は多様化し、盛り上りを見せているようです。単なる「合コン」ではなく、結婚をゴールに限定した出会いのための様々なイベントが開催され、参加者の年齢層も30~40代が多いとのこと。
これまで「おひとりさま」の老後不安等についても書いてきました。

  • 第415回 「ちょっと気の重い話」
  • >http://lounge.monex.co.jp/column/money/2015/08/03.html
少子高齢化が心配される日本では、結婚したい男女が増えているのであれば、もちろん喜ぶべきことだと思います。

婚活ビジネスはいわばマッチング・ビジネス。上手く成立させられるかどうかがポイントになりますが、婚活に寄せる思い、目標設定は男女間で温度差と言いますが、希望差が大きく、一説にはその成功率は10%程度とも。

高い入会金、月会費等々、婚活ビジネスは儲かるビジネスとして安易に参入してきている新規事業者も多いようです。ビジネスチャンスが生まれ、経済活動が活発になるのはよいことですが、おひとりさまのなけなしの貯蓄が「くいもの」になってしまうのは考えものですよね。
アラフォー女子(40代前後の女性)の婚活では「さりげなく家庭料理が得意なことをアピール」、「女性らしいかわいい服装」をする等のアドバイスが書いてある記事があり、どうも納得がいきませんでした。結婚は長期に共同生活を営むものです。料理が得意ではない人、アクティブなスポーツウーマンやバリバリのキャリアウーマンが本来の自分ではない虚像を見せて、結婚したとしてもその後はどうなるのでしょう?
ライフプラン、マネープランはその時だけではなく、長く将来を見据えて考えるものです。結婚も同様で成立がゴールではありませんし、ましてやそのためにお金をつぎ込み過ぎてしまうのは要注意です。
結婚しても、しなくても、しようとしてもお金がかかる・・・という何とも切ない現実ですが、どうするにせよ、マネープランはしっかりと考えておくことが大切ということですね。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員