アルファベット(GOOGL)決算:1株利益は1.06ドルで市場予想を下回る

アルファベットは、世界最大級のインターネット企業グーグルの持株会社である。売上高ではグーグル部門が99%、このうち広告収入が85%以上。その他、Google Playのアプリやコンテンツ、YouTube、クラウドサービス、その他ライセンスによる収入、ChromebooksやPixelスマートフォンなどのハードウェア、Google Home、ネストなどのスマートホーム製品の販売による収入がある

アザー・ベッツ部門では、ライフサイエンス事業Verily、高速インターネット回線Google Fiber、自動運転車Waymoなど、ムーンショットと称される冒険的事業に投資している。営業利益率は25%~30%程度。グーグル部門では30%、アザー・ベッツ部門は営業赤字となっている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★収入・・・前年同期比13%増の690.9億ドル(市場予想は707.6億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.06ドル(市場予想は1.25ドル)

売上高、調整済みEPSがともに予想を下回った。
景気の減速傾向が強まるなか、主力のインターネット広告事業への逆風が増している。

今後の株価見通し

当面底値模索だろう。

クリーブランド・クリフス(CLF)決算:1株利益は0.29ドルで市場予想を下回る

クリーブランド・クリフスは、北米の圧延鋼材の生産者で、鉄鉱石ペレットの製造業者である。採掘された原料、直接還元鉄から一次製鋼、下流仕上げ、プレス、ツーリング、チュービングまで垂直統合されている。

北米における圧延鋼材の総合的な提供と自動車産業への鋼材の供給により、さまざまな市場に対応している。米国、カナダでは、鉱山、鉄鋼、下流の製造業全体で約26,000人を雇用している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比5.8%減の56.53億ドル(市場予想は57.78億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.29ドル(市場予想は0.50ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を下回った。投入コスト上昇とメンテナンスによって打撃を受けた。金属需要が減少しているという懸念の高まりを示した。今年に入って米国の鉄鋼の基準価格は約47%下落し、高インフレと需要減退が業界を直撃している。

今後の株価見通し

不振決算で、株価は当面底値模索の動きが予想される。

キャタピラー(CAT)決算:1株利益は3.95ドルで市場予想を上回る

キャタピラーは、重機(建設・鉱山機械)、パワー(エンジン・発電機)システム、機関車製造で長い実績を持つ世界的企業である。重機製造の世界市場シェアは13%超(2021年)に及ぶ。

建設機械事業、鉱山機械事業、エネルギー・運輸事業、キャタピラーファイナンシャルサービス事業の4つの報告部門からなる。世界に約2,700の支店を展開し、160のディーラーによってグローバル・ネットワークが構築されている。キャタピラーファイナンシャルサービス事業部門は、ディーラー向けにホールセール・ファイナンス、顧客向けにも機械やエンジンのためのリテール・ファイナンスを提供し、製品販売の可能性を高めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期22%増の142.78億ドル(市場予想は139.84億ドル)

★1株当たり利益(調整後)・・・3.95ドル(市場予想は3.18ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。21%増収。43%増益。22年10-12月期も前年同期比で増収が続き、部品不足などが改善すれば、調整後の営業利益率は上昇するとの見通しを示した。

今後の株価見通し

240ドルを目指す展開が見込まれる。

エンフェーズ・エナジー(ENPH)決算:1株利益は1.25ドルで市場予想を上回る

エンフェーズ・エナジーは、グローバルなエネルギー技術企業である。太陽光発電、蓄電、通信を1つのプラットフォーム上で管理するスマートで使いやすいソリューションを提供している。

同社のマイクロインバータ技術は、主に屋上の太陽光発電市場を担っており、完全に統合された太陽光発電プラス蓄電ソリューションを生み出している。地理的には、米国から収益の大半を得ている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前四半期比20%増の6.35億ドル(市場予想は6.18億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.25ドル(市場予想は1.10ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第4四半期売上高、調整済み粗利益率ガイダンスレンジもともに予想を上回った。

今後の株価見通し

320ドルを目指す展開が見込まれる。

ウエスタンデジタル(WDC)決算:1株利益は0.20ドルで市場予想を下回る

ウエスタンデジタルは、垂直統合モデルで事業を展開するデータストレージ・ソリューションのサプライヤである。

製品は、ハードディスクドライブ(HHD)と、ソリッドステートドライブ(SSD)の両域にまたがる。HDD市場では、シーゲートとともに、実質的に2社独占状態を維持している。また、SSD向けNANDフラッシュチップを、競合相手のキオクシアと合弁で製造する世界最大級の企業でもある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比26%減の37.36億ドル(市場予想は36.00億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.20ドル(市場予想は0.38ドル)

売上高は予想を上回ったが、調整済みEPSは下回った。続く第2四半期売上高、粗利率ガイダンスレンジはともに予想を下回った。同調整済みEPSガイダンスは予想に反して赤字だった。

今後の株価見通し

当面底値模索の動きが予想される。