【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,499.62 △417.06 (10/24)
NASDAQ: 10,952.61 △92.90 (10/24)
1.概況
米国市場は米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げペースを緩めることを期待した買いが続き続伸となりました。104ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に490ドル高近くまで上昇した後伸び悩むと78ドル高まで上げ幅を縮めましたが、再び上げ幅を広げると取引終盤に521ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局417ドル高の31,499ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も92ポイント高の10,952ポイントとなっています。
2.経済指標等
10月の米製造業PMI速報値は49.9と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、ヘルスケアが2%近く上昇したほか、生活必需品と情報技術、金融、資本財・サービスも1%以上上げました。一方で素材と不動産の2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもアムジェン(AMGN)が3%を超える上昇となったほか、コカ・コーラ(KO)とホーム・デポ(HD)も3%近く上げました。ハネウェル・インターナショナル(HON)とIBM(IBM)、マイクロソフト(MSFT)、トラベラーズ(TRV)も2%以上上昇しています。一方でナイキ(NKE)とウォルト・ディズニー(DIS)、シェブロン(CVX)の3銘柄が小幅に下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、習近平総書記が3期目に入ったことでネット企業への規制が一段と強まることを警戒した売りが出て中国のネット大手企業の米預託証券(ADR)が軒並み急落し、アリババ集団(BABA)が12%を超える下落となり、JDドットコム(JD)も13%安となりました。ピンドゥオドゥオ(PDD)も24%以上下げています。また、中国での値下げを発表したことでテスラ(TSLA)が1%を上回る下落となっています。レンタカーのエイビス・バジェット・グループ(CAR)は投資判断と目標株価の引き上げを受けて16%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い4.24%となりました。ドル円は149円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上値抵抗線として意識されやすい200日移動平均線(昨日時点で27,220円)を試すような動きがみられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)