お盆、夏休み、花火大会...等々。
もう一つ。原爆、そして終戦の記念日があり、毎年、忘れてはいけない戦争を振り返る月ともなっていますね。今年は戦後70年ということもあり、特集も多く見かけます。
子どもの頃、戦争について得た知識といえば、「日本は戦争をしない国」であり、世界で唯一原爆を落とされた「被爆国」で、戦争時「他国を侵略したのはナチスドイツ」といったものでした。もちろん、それぞれは間違ってはいないのですが、大人になって韓国人の友人に「日本から独立した日」を祝う話を聞き、認識不足に恥ずかしさを感じたものです。
戦後教育云々についてツイッターに書き込んだ某国会議員がいましたが、内容の是非は別にして、小中学生が受ける教育というのは意外と子ども本人の潜在意識に刷り込まれるものなのかもしれません。子ども時代に、好き嫌いや好悪に関係なく正しい知識に触れておくことが大切ですよね。
それは歴史認識に限らず、お金の教育についても言えると思います。
これまでも何度か書いてきましたが、学校教育の中で投資や市場について子どもが学び、正しい知識を吸収する機会があまりないことが、残念ながら現実と言えるでしょう。そもそも先生や親がそうしたことに対して苦手意識、場合のよっては毛嫌いをしているケースもあるようです。
学問としての経済は、確かに子どもには敷居が高く、かみ砕いて教えることも難しいかもしれません。でも実際の市場は、経済学の知識はあるに越したことはないものの、もっとシンプルな需給や予測から成り立っています。株式とは、為替とはという理論より、今どうして買われているのか、売られているのかという視点から接すれば、子どももそれほど難しさを感じないのではないでしょうか。その結果、自然とその背景にあるボーダーレスな経済の世界(だけではなく政治の世界も含めて)に触れていくことができるかもしれません。
何といっても最近の子どもにとってバーチャル・ゲームはお手の物ですから、相場のシミュレーションなど簡単に使いこなしてしまうことでしょう。
市場はマネー・ゲームだけではないですが、相場を肌で感じることをきっかけにするのもよいと思います。潜在的に苦手意識なく刷り込まれることで、将来理論を学ぶ時にもハードルが下がることも期待して。
夏休みのこの機会に、お子さんと市場を体感してみてはいかがでしょうか?
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員